セキララ -34ページ目

暖かい声

少し寒い朝
ベットから出れずにいた

磨りガラスの窓の外は
雨を待っているかのように

薄い光りをさしていた

夢から覚め
現実に意識が変わる時に

電話が鳴る

優しく
ふんわりと流れる声に
耳元から体温が上がる事に気付く

何気ない会話も
会話の最中聞こえる吐息も

すべてが
愛おしいのだ

すべてが
愛おしいのだ

朝の空気

機嫌がいい
とても機嫌がいい

温かな光りがバスに差し込む

まだ半分寝ている頭
モーニングコールが
予想していなかった分
心拍数をあげた

二人で輪郭を手探りしている会話に
最愛を感じる

おはょ
行ってきます
いってらっしゃい
気をつけてね

大好きだよ


それだけで
世界は回る

夢見るような唇に

恋に落ちるスピードは
当人同士が自覚しているよりも
早く、深いのではないかと
久しぶりに思った

恥ずかしそうに
笑う横顔も
嬉しそうに笑う
目の奥も

全てを一人締めしてしまいたくなる

今の僕が思うのは
二人でいられる時間が
一分一秒でも多くあればいいという事と

もっとたくさんキスをしようという事だ


恋に落ちた