「私が悪いんです」
岬の眼は真っ赤だった。
胡桃沢は横で俯いている。
「古本屋でみつけたんです。」と岬。
「ナナと坂井ってお互い好きなのに喧嘩ばっかりしてるから」
机の上にはボロボロの本。
「魔法使ってくっつけようって」
本の横には紐が付いた鈴がひとつ。
「でも誰も信じないですよね」岬は呟いた。
その古本屋は駅の向こうの線路を越えた先にあった。
滅多に客が来なくて
暇なのか
お店のおじさんが声をかけてきた。
「何か探してるの?」
私達はそんな本なんてあるとは思ってなかった。
笑われるって思ってた。
だから「あるよ」っ
て
おじさんが言って
裏からボロボロの本を持って来た時は嘘だと思ったんだ。
「うわ!」
本を開いた岬が突然本を落とす。
するとグラッと来ました。
でも一瞬でたいした揺れじゃなかった。
「なに?どうしたの?」
私が聞くと岬は嫌そうな顔をした。
「虫が・・白い小さな埃のような虫がいた」
それより。
「今の
地震って?」
すると古本屋のおじさんは本を拾って笑った。
「本物だからね」
「いくらなんですか?」
胡桃沢が聞くと、おじさんは上を向いた。
「高いよ。それに」
?
「よく見て」
胡桃沢に本を渡す。
「え?」
「読める?」
「英語じゃないの?」
私はてっきりそう思ってた。
おじさんはまた笑った。
「ドイツ語だよ」
「ぜんぜんわかんない」
「だろ?」
ん?でも辞書があれば読めるじゃん。