バイバイと手を振って女と別れた彼に私は何も見てない風に近付いた。
「ねぇさっきの誰?」明るく聞いた。
「友達だよ」
すぐ答えが返ってきた。
嘘じゃないみたい。
ほっとしたらお腹空いてきた。
「何か食べにいこ」
彼の腕につかまった。
大丈夫、彼は私のだ。
だが次の日にもロッカーには紙が入っていた。
風が吹いて紙が目の前に飛んできた。
いつもならどうせ広告とかだって思う。
街を歩いていてゴミが落ちてても普通の事だ。
でもここは街ではなく学校だ。
それに紙の量は半端ない。
「なにこれ?」周りの生徒も気が付いた。
1枚の紙を拾い私は読んだ。
「彼は私のもの」
書いてあったのはそれだけだった。
空を舞う紙。
校舎を見上げると人の影が見えた。
あの人がばらまいたの?
私は走りだした。屋上にいる。
捕まえれば誰かわかる。
昇降口で靴を脱ぎ捨て裸足で走った。
階段を駆け上がる。
「どうしたの?」
階段を降りてくる人にすれ違った。
「待って。なに慌ててるの?」
クラスの委員長の鮫島さんだった。
一瞬の間に頭に浮かぶ。
鮫島さんが?
紙を撒いた?
まさかね。
「屋上に」
私は息を切らしながら言う「誰かいた?」
「さ、さぁ?知らないわ」
ちょっと様子が変だ。
何か隠してる?
眼鏡の奥の目が動いている。
嘘が嫌いって確か前に作文に書いてた。
「そう」
私はそれだけ言ってまた階段を走って登った。
屋上の扉は目の前にあった。
ドアノブに手が触れた時ポケットの携帯が鳴った。
彼だ。
「もしもし」
「俺だけど」
「うん」
「今どこ?」
「なに?」
「帰ろうぜ」
どうしょう。大好きな彼の声。
嬉しいはずなのに今は私を困らせる。
このドアの向こうに誰かいるのだろうか?
「校門で待ってる」
「・・・わかった」
「イタヅラ」
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ロッカーはすぐみつかった。
拾った鍵を差し込み回すと音もなく扉は開いた。
中に黒いバッグが入っていた。
「開けるぜ」。
私は横で頷いた。
チャックを開ける彼の手は少し震えていた。
「すげぇ」札束がいくつか見えた。
思わず私はゴクリと唾を飲んだ。
「いくぞ」と言ったまま、しかし彼は動かなかった。
4/27 「コインロッカー」
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ポタポタと血が腕から流れ落ちてきた。
彼にそれを気付かれた。
「どうしたの?それ」
「ン、ウン…怪我しちゃった」
彼はポケットからハンカチを出して、そして腕を縛った。
「よし。これで血が止まるよ」
「ありがとう」
お礼を言った私に彼は優しい目で私を見ながら言った。
「怪我じゃないね」
5/1 「そう、これは私が」
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小学生の私。
ブツブツ言いながら歩いていた。
「先生なんか死んじゃえ」
下を見ながら歩いてた。そしたら靴がそこにあった。
ゆっくり顔をあげると「こんにちわ」と妖しいお婆さん。
「私は魔法使い。あなたのその望みを叶えてあげる」ちょっと嬉しそう。
しゃくに障るから断ると残念な顔で見つめてきた。
5/4 「魔法使いさんが残念な顔で見つめてくる」
(レイヨグラムさん、ありがとうございます)