140novel投稿(12/10-14) | 蟻来たりでスミマセン(´ェ`*)

蟻来たりでスミマセン(´ェ`*)

どこにでもありそうな小説を書いています。
コメントいただくと泣いて喜びます★

机に彫られていたことば。
こんな髪は嫌いだ。
私だってきれいなストレートの髪に生まれたかった。
夕方、誰もいない教室で私は無意識に髪を切った。
「何してるんだ!」
見付かった時には床は私の髪の毛で一杯だった。
でも先生は何も聞かなかった。
ただ抱きしめてくれた。
温かいにおいが心地よかった。

12/10  「けむくじゃら」
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

独り暮らしの風邪はツラい。
起きてご飯を作る気力がなくてもやらねば食えぬ。
優しく冷やしたタオルを換えてくれる人もいないのだ。
隙間風の入る風通しの良すぎる部屋は寒すぎる。
私は仕方なく布団ごと食料を求めさまよう。
「まるでカタツムリね」と母の声。
目の前で布団を覗いた姉が笑っていた。

12/11  「二人とも、いつ来たの?」
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

ひらひらとそれは降ってきた。
1枚や2枚じゃない、何枚も。
「お金!万札だ!」
叫びたいけど周りに気付かれるから、黙って拾った。
きりがない!
我慢しても顔がニヤけてしまうんだ。
「何やってるの?」小学生に肩を叩かれた。
「落ち葉集めてるの?」
「え?」
手には落ち葉しかなかった。

12/12  「そして狸が木の陰で笑ってた」
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

お父さん宛に届いた宅急便。
楽しみにしてたお歳暮じゃなかった。
部屋を覗くとお父さんの顔が青ざめていた。
「なんだったの?」聞くと
「うるさい!」
いつもは優しいお父さんが別人のようだった。
開けた段ボールをまた閉めた。
「お母さんには黙っててくれ」
そう言うと荷物を持ってでかけてしまったんだ。

12/13  「お歳暮-1」
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

吐き出した息を瓶に詰めた。今日も。
前は家まで我慢できたのに今は無理。
仕方なく瓶を鞄に入れている。
彼が遠くに見えただけで思いが胸いっぱいになる。
そしてこみ上げた気持ちを瓶に吐く。もう発作だ。
「よっ」
その時席が隣の無神経男に肩を叩かれた。
「あ!」
その弾みに瓶が道路に落ちて。割れた。

12/14  「割れて思いが飛び散った」
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx