お母さんの声。
いつもの。とっくに起きてたよ、今日は。
鞄には教科書なんて入ってない。
お気に入りの物を厳選した。
朝ごはんは、なんかおいしかった。
「行ってきます」
心の中で、さよならを言った。
家を出て学校とは反対に歩いていく。
「おはよう」
ヤバい友達にみつかった。
(11/4) 「行ってきます」
あの日から家で食べるご飯は暗くなった。
あんなにおいしかったハンバーグも、カレーライスも。
温かいのに冷たい。
おいしくない。
「ごちそうさま」
食べ終わると私はまだ手を着けていない料理を運ぶ。
「お兄ちゃんご飯だよ」
あの日1枚の紙が兄の机の上にあった。
その紙には一言だけ。
「死ねば?」
(11/4) 「ナクシタイ」
「ね、公園を掃除しようよ」
「さんせーい」
「内申よくなるよね」
「あ、俺もやる」
5人集まった。私は純粋にきれいにしたかっただけなのに。
その日は寒かった。
枯葉を集めてしばらくして
「火をつけて暖まろうぜ」男子が言い出した。
ライターで枯葉に火を着けた。
だけどまさかその時強い風が吹くなんて。
(11/5)「火事」
玄関にはお母さんがいた。
「友達のK君の誕生日だから行ってくる」
約束してたからさ。
「ダメよ。明日テストでしょ?」
「わかってる。でもやっぱり行くわ。」
「行かせません!」
そう言ったらお母さんは倒れた。
私に向かって。
「お母さん!?」
お母さんの後ろに、笑顔のK君がいた。
「迎えにきたよ」
(11/11) 「何をしたの?」