「なんだよ」「顔になんか着いてるか?」
ずっと見ていたらさすがに嫌な顔された。
占い師に言われたから。
大好きな人を見れなくなるって。
占いなんて当たらないよ。そう思ってた。
だけどある朝突然だった。
目を開けても真っ暗。
私の世界はいつでも夜になった。
でもね。心の目で見れるよ。
占いはハズレ。
(10/27) ”心の眼”
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君の声がする井戸をみつけた。
覗いてみても暗い空間が広がっている。
「おーい」
呼んでみたけど答えはない。
なのに帰ろうとすると声がする。
「待って」。
僕は立ち止まった。
後ろを振り向かずに。
すると何かが僕の首に巻きついた。
そして締めた。
「苦しい」
そう、君の苦しみはこんなものじゃなかったね。
(10/27) ”井戸の中の君”
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真っ赤な血で染まったような落ち葉を拾った頃。
出会ったあの子。
「おばあちゃんの家に越してきたの」そう言ってた。
一緒にブランコをしてても遠くを寂しそうに見つめていたっけ。
「さよなら」
お母さんが迎えに来た、一緒に暮らせて嬉しいって。
笑顔だったけど影があった。
そうだったんだね、あのアザ。
(10/28) ”ごめんね、何もできない”
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筆に着いた絵の具を水で洗った。
バケツには空が映る。
絵の具の色が波紋のように広がった。
「ダメだ!危ないよ」
「来ないで」
「まだ楽しい事はいっぱいあるよ」
僕の言葉にあの子は寂しく笑う。
「もう疲れたんだ」
「待って!」
伸ばした手をすり抜けた。
あの子が飛び降りた空。
真っ赤な波紋が広がった。
(10/30) ”絵の具と筆と”
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寝付けない夜。
廊下からペタペタって足音が聞こえてきた。
音は僕が寝ている部屋の前で止まった。
襖を挟んで聞こえる息づかい。
僕は怖くて布団を頭から被った。
襖の向こうでそれはニヤって笑った。
ガラガラガラ。襖が開く。
そいつは何かをずっと呟いている。
その時声がした「早く寝なさい」
母だった。
(10/31) ” でも、いたのは母じゃないよ”