道端でしゃがんで何かしている少女がいた。
声をかけてみると、不思議な事を言う。
「夢を探してるの」
「え?夢?」
「うん、この辺だったと思うんだけど」
ぼくはこの子は頭がおかしいのかなって思った。
けれど、「あった!」
少女が指差すところに、道路に彫られた「夢」の文字。
少女は僕を見て微笑んだ。
少女がその文字に触れると、道路が少し揺れたように見えた。
指の先から、黒く丸い、水の波紋が
やがてぼくの足も飲み込んで、やがて地面はなくなった。
ここは宇宙?ぼくは少女と空中に浮かんでいた。
遠くに星がたくさん見える。あれは土星?
「これが、ここにくるのが私の夢」
少女はまた僕に微笑んだ。 (5/20)
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私は鶏なの。そんな事わかってる。
気になって仕方がないの、あなたの事。
でも、私は鶏だから、あなたのそばに行けないの。
羽根をむしられて、丸焼きにされて
あなたのテーブルに並べられるなんて、考えただけでも恐ろしいの。
だから、今日もずっと遠くから見てます。
あなたの姿をきょろきょろしながら。 (5/20)
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一日中粒つぶの雨が降る日。
街には赤や青、白、黄色、黒、色んな傘が歩いてる。
僕はその上に落ちる雨粒。
交差点には傘がいっぱい集まっているから、
その上をトランポリンにして、色んな傘の間を跳ね回って遊んだ。
ピンクの傘を滑り台にしてた時、女の子の泣く声がした。
傘の縁につかまって見たら
スカートがびしょびしょに濡れた女の子だった。
車に水溜まりの水をかけられたんだ。
「雨なんてだいっ嫌い」
女の子の言葉を聞いて、ちょっとぼくは悲しくなった。
また、向こうからトラックが走ってくる音がする。
ぼくは仲間を呼び集めた。
トラックが水溜りを踏んで水を飛ばす瞬間、
僕たちは傘から飛び降りて、女の子の横に水の壁を作った。
泥水は僕たちのバリアに跳ね返される。
けれど女の子は、水が跳ねる瞬間、目をつぶってた。
だから、何が起こったかは知らない、それでいい。
僕たちは泥水と一緒に下水に流れた。 (5/20)
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「ごめんなさい、急がないと終電間に合わないの」
そう言って私は彼の前から走って逃げだした。
だって、私にかかった魔法は0時には解けて、
綺麗に塗ったお化粧が全部溶けてしまうから。
こんな醜い顔は見せれないの。
「おかえり、どうだった?」
家に帰ると私の魔法使いが結果を聞きたくて待っていた。 (5/21)
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