だいなしかもしれない。② | 蟻来たりでスミマセン(´ェ`*)

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第一話はこちら  ⇒だいなしかもしれない。

なんとお姉ちゃんは、かなりの映画好きで、
夢は3D映画専用ルームを持つ事らしい。
「おはようございま~す」
エプロンをつけてお店のカウンターに入る。
今日は夜番、6時から10時。
暇な時は映画が見れるからいいんだって。
趣味と実益を兼ねているのだった。

似た人?
しばらくしてお店に彼が入ってきた。
間違いない。青い髪、ギター背負ってる。
何借りるんだろ?
ってカードで名前わかっちゃうし。
おねいちゃん心臓の音が聞こえそうになってた。
「1週間で」
彼が持ってきたのはZOOってイギリスの結構前の映画だった。
会員証を通すと?
ん?なんで?

沼田遥?ん?女?35歳?
「え?」
お姉ちゃん、びっくりして一瞬固まった。
どこかで見たような名前?
すかさず彼が
「あぁ母親の。なんか問題ある?」
開き直り?
「あのー原則ご本人様じゃないと、あ、身分証ありますか?」
「ああ。学生証でいい?」
もちろんやっぱり同じ大学だ。
「みずはらゆう?」って苗字違うし。

「ねぇ、貸すの?貸さないの?」
あぁ煩い。
格好いいと思ったのに、こんな奴だったかと、
お姉ちゃんは思った。
「身分証コピーさせてもらいますね」
「後で名義変更させてもらいます。」
と言って有無を言わさずコピーしたのだった。
「ありがとうございました」
彼は不機嫌な顔をして店を出た。 

客もいなくなったので、のんびりと会員ファイルを見ていた、
お姉ちゃんは突然叫んだ。
「え~!!この免許証~!ママ母のじゃん!」
あのカード、ママのだったみたいです。
それってどういう事?
「ホントにあいつの母親?なの?」
そうそう、私とお姉ちゃん
実は血はつながってないんだよねー。

「ハハハ」
私はその話をお姉ちゃんから聞いて笑っていた。
「じゃあ、その人私のお兄ちゃんかもしれないの?」
お姉ちゃん、コックリ頷く。
「でもさ、おねいちゃん、ママ35だよ。あの人20歳じゃん?」
「あ」
ほんと思うよね~こういう時。
お姉ちゃん頭、大丈夫?
「そっかー頭いいね」
いや。。。わかるって。
しかし、じゃあ一体なんで?
 お兄ちゃんじゃないなら?


「ひょっとして・・・」
と言ってお姉ちゃんは言葉を飲み込んだ。
そう、まだ小学生の妹の実の母親の事を悪く言うのは気がひけるもんね。
だからお姉ちゃん好きなんだぁ。
その時、ちょうどお姉ちゃんの携帯が鳴った。
アイちゃんからだ。
「ライブ?」
「え?大学のサークルの?」
お姉ちゃんはちょっと考えたけど、
「行くよ~」と答えた。 


二人はそして、ライブに出かけた。
そんなにライブ慣れしていなかったから、
最後尾で大人しくしているつもり。
小さなライブハウスでの大学の軽音系サークルのライブ。
お姉ちゃんが来た理由はただ1つ。
あの青い髪の男の子も出るらしいって聞いたから。


「へ~なかなかやるじゃん」
「あれクラスにいる人だよね?」
お姉ちゃん達に見覚えある人がベースを弾いていた。
3ピースのバンドでちょっと男っぽくていいかも。
こんな感じのバンドとかが15組。
彼はいつでるんだろう?
ゆるい空気の中、時間はゆっくり過ぎていった。


ほとんどライブが終わりに近付く頃、
大学生だらけの空間にそぐわない生き物(ママ)が現れた。
「きたー」
お姉ちゃん小声で呟く。
「え?来たって誰が?」
アイちゃんはママを知らなかった。
サングラスして、服装も若作りしてる。
彼がステージにちょっと出てくると、手を振ってた。
あぁ。やっぱりそういう事か。



<続く~>
<原作140novel 5/8-5/10>