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アメリカ続き 魚屋さん編

気づいたらこんなに時間が経っていた!最後の記事2016年7月3日。約5ヶ月放置。すまん。アメリカでの日々を毎日アップしようと思っていたが記憶が薄れリアルな感覚が失われた。すまん。

 

その記憶の中から、大切な記事と思い出深い記事を書くことにする。

 

今回のテーマは『魚屋さん』

日本の『水産資源』について知っている人は解る話だが、知らない人も多くいるので少し詳しく書こうかな。日本は先進国であり世界に遅れをとらない国であることは事実。だが『水産資源』に関しては『衰退国』である。東南アジアの漁業も少し見てきたが比べると漁師の意識は同じレベル。『なぜこんなに小さい魚を獲るのですか?(太らせれば価格も太るのに)』、『沢山獲ったら卵も産めなくて減るんじゃない?』の質問に対して『お金の為に獲る』とか『生活がかかっている』、『なんでいけないの?』などの答えが返ってくる。日本も実はやってる事は発展途上国と同じ事をしている。

 

それは『乱獲』。乱獲とは鳥獣や魚類の野生動物、および自然環境にある植物などの生物を無闇に大量捕獲すること。主に自然に増える速度を超えて、過剰に動物を獲り続けてしまうことを指す。※Wiki参照

 

昔々、乱獲が原因で水産業が衰退し経済も落ちた国は少なくない。約30年前にノルウェーはこれに気づき処置をとった。これによって現在は資源は回復、1次産業である漁業は繁栄し世界でもトップレベルの水産先進国だ。その時の処置がこれ↓

 

ABC:科学的根拠に基づいて決める持続可能な漁獲量。こんだけ獲っても問題ないよ。

TAC:ABCを元に決める総漁獲量。今年の獲る量はこれだけにしましょうね。

IQ,ITQ:漁獲割当制度。漁師さん、漁船、水産会社に割り当てられる漁獲量。あなたはこんだけ、あなたはこんだけ。と漁獲量を決められる。

 

ABC、TACは日本にはあるがIQ、ITQは無い。IQ、ITQを導入するとどんな事が起こるのか?メリット:乱獲は防げ、資源は増えるので後々に漁師さん達は安定した職となる。デメリット:漁獲を割り当てするので獲ったもん勝ちの時代に稼いでいた人は収入が減る。

 

乱獲時代のノルウェーにはこの改革に反対する漁業者が沢山いた。それでも国は強制的に処置をとった。結果、漁業は発展し、国のすべての漁業者がお金持ちになった。反対していた漁業者も『してよかった』などと心変わりしていったという。

 

ルールを作れば人は守る。ルールを守れば魚は増え魚は太る。太った魚しか獲らなければ資源は更に増え価格も安定し漁業も持続可能となり漁業が儲かる。これを実行した国は良い方向に向かった。この他に衰退の原因を学び、発展し遂げた国は先進国の中に沢山存在する。

 

太平洋クロマグロに関しては日本は今でもお祭りのように騒いでいる。『寿司』『大トロ』『安いよ~』クロマグロは2014年には『絶滅危惧種』に指定されたのに、その絶滅危惧種を乱獲し大安売りしている。日本はABCすら信用できない。2016年にはクロマグロの資源量の下方修正(本当はこんだけしかいなかった)された。隠してしたのか誤魔化したのかは解らないが、これによって下方修正するまでの漁獲枠は間違いだったと決定する。TACも獲れていた時代の量に近い枠に設定されているので、資源が減った今のマグロをどれだけ頑張って獲っても達成できるはずがない。日本はノルウェーが気づいた約30年前に、同じ処置をとるようにと訴えていた学者がいたのにも関わらず現在まで乱獲を続けた。

 

結果、行動に出た国は発展し、甘えた国は衰退する。今の日本にはこの結果を元に発展している国をお手本にし、日本の漁業改革を訴える学者や企業がいる。10数年前からこの活動は拡散し、徐々に気づく人達も増えてきている。もし日本がその革命を成功させたのであれば結果はすばらしいものになるだろう。世界にも稀な『水産業国家』『海に恵まれた国』1次産業の水産業の復活は日本に大きな影響を与えるだろう。

 

水産先進国であるアメリカも乱獲時代があり乱獲で失敗した経験がある。しかし強制的な処置により水産物は日本より遥かに繁栄し、持続し続けている。意識の高い富裕層の人達も安心して安全な買い物ができるシステムも流通している。今回はその話を写真と一緒に説明しましょうね。

 

まずはここ『パブリック マーケット センター』と看板が掲げられているパイクプレイスマーケット。シアトル最大の市場。スペースニードルに引けをとらない来場者数らしい。

その向かいにある『スタバ1号店』で記念撮影。咥えているのはアメリカンチェリー。チェリーボーイって笑われた。

魚屋さん前、通りには活気ある魚屋さんを見る為に沢山の人達が並んでいる。魚を求め買い物に来た人には大声で声をかけ、魚屋さんは魚を投げてパックに詰める。絶対キャッチする失敗は絶対にない。これが見どころ。

 

この看板はシーフードウォッチの看板。初めて見た。※シーフードウォッチとは:モントレー水族館が決めた持続可能な水産物の格付けプログラム。緑色(ベストチョイス)は持続可能な漁法で獲られ環境にも水産物にも影響の出ないもの。黄色(グッドチョイス)は持続可能になるために改善すべき部分が残っているもの。赤(回避)は乱獲された魚。もちろんこの看板があるお店には赤はない。環境にうるさい人もこの看板で判断し安心して買い物をしている。

魚を投げるシーンが有名なのがわかる看板。

色んな水産物が置いてある。

この活気は見てる者の心を動かす。

でかい!そして型が安定している。

馬鹿でかいカニ!安定した大きさ。

次はアジアンスーパーマーケットのウワジマヤ。主に日本食のお店。

シーフードコーナー。鯉のぼりあるし。

日本語

上のはアンバージャックと書かれているのでおそらくカンパチ。しかし色がカンパチっぽくない。しかも小さい。下はサンマ。

サンマの名前で親しまれているのが解る。

アルバコアツナとスチールヘッド。

根魚もでかい!

でた!マグロ!サシミ!キハダマグロ!

アジアンマーケットには持続可能のキーワードは置いてなかった。水産先進国とはいえ全てに行きわたってるわけではないと思った。

次はアメリカマクドナルド。ここにはフィレオフィッシュバーガーを見に来た。さすがに買わなきゃ見れないので、食べないバーガーに5$払った。

こうじは『なんで?このマークのために?』不思議がっていた。ちなみにこうじは日系ではあるが日本語は話せないアメリカ人。

 

このマークは『MSC認証ラベル』MSCとは:持続可能で環境に配慮した水産物の証。MSCは消費者以外にも、漁業の方法に変化をもたらし水産資源の増加、漁業者の生計維持、海洋環境保全なども目的にある。水産資源は保護管理ができれば資源量は増え漁業は持続(サステナビリティ)でき産業は潤い続ける。どこで獲れて誰が獲ったのか追跡可能(トレーサビリティ)なので安心もできる。このマークが着いている商品を買うことで消費者は間接的に世界の水産資源保護に協力することができる仕組み。このラベルを認証するには第三者機関の厳しい合意が必要とされる。残念ながら日本の魚には現在は4魚種しかない。京都のアカガレイ、北海道のホタテ、宮城の一本釣りで釣れたカツオとビンナガマグロ。日本にこのマークを行き渡らせるにはまずは漁業改革が必要だろう。輸入物にはこのラベルの物があり、それを取り扱う日本のシーフードショップは増えてきている。

次はウォルマート。世界最大規模のマーケット。

あったあった。

MSC認証ラベルが付いていた。

残念ながらここのウォルマートには水産物は冷凍物しかなかった。冷凍庫にはMSCラベルの他にもラベルがあった。どこの会社のどの漁業者が獲っているか書いてあった。追跡可能である。サステナビリティとまでは書いてなかったが、環境に配慮しているのは解った。

次はホールフーズマーケット。ここが一番に見たかったお店。

規模の大きい高級食料屋さんと言った感じ。まず初めにお店に入った時の感じは『おしゃれ』と思った。商品の並べ方は洋服屋さんみたいに手をこっていると解る。見てる人を飽きさせない置き方。通りは日本のスーパーみたいにキッチリ均等になっていない、複雑になっていてクネクネしている。

シーフードの看板を発見!

ここに来たかった!

アトランティックサーモン

このラベルはホールフーズが決めた基準をクリアしていることを証明するラベル。このサーモンは養殖なのでここにこう書かれている。『抗生物質やホルモンは添加されてない』

キングサーモン

これは天然物。シーフードウォッチで緑色(ベストチョイス)持続可能で環境に配慮した漁法で獲られた証。

ハリバット。日本でいうとカレイ。

これはMSC認証ラベル。漁法、魚種をMSCが審査し、いくつもの第三者機関の認証を通り初めて付けれるラベル。MSCはとても厳しい道のり。厳しいからこそ安心できる。

ラベルの説明。

安売りで1lb(453.6g)で10$。安くはないが均等な型と持続可能な漁業へのとことんな拘りから、これを買うっていうことに深い意味があるのが伝わる。

このマーケットは全ての水産物にラベルが付いている。この取り組みは消費者の意識にも影響される。

 

魚屋さん

『サステナビリティを示すものだ』

『MSCラベルが付いている魚はすごくおいしい』

『環境にも良くとても良い魚達だ』

 

これはお肉屋さん

肉に関しては天然な餌を与えているか、閉じ込めず虐待していないかなどの項目もある。やはり未来を考えて高い意識を持つと食品全てに徹底して考えることができる。他にシャンプーやハンドクリーム、ジュースなど人が普段から使う物には『オーガニック』の文字が多く記載されていた。

 

日本との違いは明らかにわかった。アメリカも国民全体がこういう考えではないと思うが、自分が知り合って話したアメリカ人は『日本は絶滅危惧種を食べているよ』との回答は『Why?』『Really?』『Are you serious?』と返って来る。

 

この様に厳しいルールを作り、国全体がルールを守り、支援し水産業が安定すると、水産業に関わる全ての職、漁業者、仲卸業者、流通業者、販売店の仕事も安定する。環境にもよく、持続可能なので未来のことも考えているこの良い仕事を誇れるようになる。子供達にも自慢の仕事だと言えるようになる。