歌謡レゲエ?とんでもない!ソウルフルな歌唱力、魂の込められた超一流の演奏、良質な楽曲。名盤です。
Millie「Time Will Tell」
アーティスト: Millie
タイトル: Time Will Tell
ジャマイカン・ミュージック好きにとっては、あのレゲドンって一体どうなんだろーか。。。まあ善し悪しはここでは触れませんが、またジャマイカン・ミュージックが恋しい季節が来ましたね。
最近は、青果店でも寿司屋でも季節を感じることが出来なく成りつつありますね。。。
物流が便利に成ることは素晴らしいのですが、なにかこう夏をずーんと感じられない気がして寂しいものです。ところが逆に、物流が便利に成ることで、季節感が出るように成った分野も有るのです。その代表的なモノが、そう音楽です。
一昔前は、洋楽のレコードは現地発売から、数ヶ月後あるいは1年後とかに初めて入荷してきました。ところが今では殆ど、現地と変わらないダイレクトな反応で世界中の“今”の音楽が入ってきます。ここには、インターネットを含めた通信の強化により、世界的規模で良い音楽が愛されているとも考えられます。
さて今回紹介するレコードは、今のような流通が全然なかった頃、そう35~40年前の名盤です。この度取り上げたのは、ミリー・スモールことミリーの「タイム・ウィル・テル」です。なんと今回の再発に当たって、15曲もボーナストラックが!!(本編以上の曲数。。。)
まあ恐らく彼女の事を知っている方は、なかなか少ないと思いますので簡単に紹介します。ジャマイカ出身のシンガーで、スカ~ロックステディ~レゲエとその時代を、一線で活躍してきました。どちらかというとそのかわいらしいルックスで、アイドルとして扱われる事が多かった様ですが、声はどちらかと言えば低くて非常に、技巧派です。BLUE BEAT GIRL、QUEEN OF SKAの称号も得ています。
ミリーはそのキャリアを非常に速くからスタートし、UKへ移住後、「My Boy Lollipop」(ファーストアルバム収録)の世界的大ヒットで世界的に有名になりました。このアルバムはそんな彼女の1970年発売のセカンドアルバムになります。UKでのやはりクラブヒットとなった「Enough Power」、「My Love And I」「Mayfair」を収録しています。そのイギリスでの人気は凄まじかったようで、最近発掘されたビートルズの映像(DVD)にも登場していたとか?
さて、全体的な内容ですが、スカ、ロックステディというよりはもっとハードでファンキーなスキンヘッド・レゲエです。
スキンヘッド・レゲエは、60年代イギリスの政治背景と密接な関係を持っています。60年代、戦後が終わったその瞬間から、政治的にも社会的にも若者は、ある種の敗北感を味わった(アメリカと同じですね。)。いわゆる目的を失った、ポスト・ウォーという時代です。政治に対して大きな不信感を持ち、大きな夢を持っていても、労働者階級からはい上がることが出来ないと感じた若者達は、等身大の自分自身と向き合うようになり、サッカーを愛し、自分の地元を愛する様に成りました。彼らは、週末のクラブでその苛立ちを、音楽に合わせてガンガンに踊ることで晴らしていました。その彼らが、音楽的に共感していったのが、先進国の政治的な抑圧の元で苦しんでいた60年代後半の西インド諸島の音楽、スカやレゲエだったのです。
これがモッズの始まりらしいのです。その彼らのムーヴメントはその後、パンクを生み、その流れの中で、ジャマイカの音楽との融合はさらに進んで行き、80年代のダブ、ニューウェーヴへと続きます。
さて本題に戻ります。このアルバムはかなりのボーナス・トラックが入っており、その音楽性も非常にファンキーなものから、50年代のソウルミュージックまでと非常に幅広いものに成っていますが、本編は、前出したとおりのファンキーなアーリーレゲエ、スキンヘッド・レゲエです。かなりダビーな空気や、ロックな雰囲気、実は実験的な一面も持っています。
楽曲について細かく説明をしておきます。1曲目は試聴の段階で、一発でやられた「Melting Pot」です。空から名盤が降臨するかのようなイントロのホーン。そして愛くるしく、しかし味わい深いミリーの歌声、そしてホーンの見事なアレンジ、そしてダビーな空間処理、そして、なにより。。。リズム隊の素晴らしさ!ベースとドラムのコンビネーションはこの手の音楽をやろうとしていた当時、Decoyはかなり勉強しました。シンプルなのにウネルんですよ。これは踊れる。
2曲目「My Love And I」では、一変してリゾートな優しい楽曲。しかしオルガンのバッキングとそれに絡むピアノが見事に楽曲を引っ張ります。こういうアレンジ好きですね。歌もイイし、演奏も良い。3曲目「Mayfair」でも1曲目同様の、ダビーなヴォーカルへの空間処理が、どこか遠くへ私たちを連れてゆきます。基本は良質なロックステディ。4曲目では魅惑的な、ミリーの魅力爆発です。とてもキュート。ギターのバッキングやオブリガード、ここでもウネリまくるリズム隊など聴き所も結構あります。
5曲目「Give Me Tomorow」はバラードなイントロから、ファンキーなロックステディへ流れ込みます。これもお手本のようなアレンジです。。。そしてDecoyオススメの6曲目「White Boys」これは、ファンキーでダンサブルな一曲。ポップなメロディラインにイキなアレンジ。名曲。
そして7曲目「Enoch Power」はヒットチューンです。非常にタイトでウネルリズムにのってドゥワップな男性コーラスとの掛け合い、ホーンセクションのオブリガード、全編臨戦態勢のダンスチューン。懐かしく、そして未だに愛される楽曲です。
8曲目「Going To The Circus」はかなり60年代のロック・ポップスの影響を感じさせる楽曲です。エレキギターの使い方といい、ホーンセクションもどちらかというと、あのスペクターサウンドを感じさせます。どこまでもピースフルな素晴らしい楽曲です。
と・・・13曲目「Time Will Tell」までがオリジナルアルバム収録曲。そしてそこから14曲目から28曲目までがボーナス・トラックです。全曲紹介していると、凄いことに成るのでここら辺で楽曲紹介は辞めておきます。
取りあえず言えることとしては、まあ難しい当時の歴史はともかく、イギリスの若者と西インド諸島の若者が同じ文化を共有して、生まれたこの時代のイギリスのアルバムの数々には、その時代でなければ作り得なかった音楽があります。この時代の音楽の一つの入り口として、このアルバムを楽しんで貰えれば幸いです。それではー
Love Always,
Peace Everyone,
Millie「Time Will Tell」
アーティスト: Millie
タイトル: Time Will Tell
ジャマイカン・ミュージック好きにとっては、あのレゲドンって一体どうなんだろーか。。。まあ善し悪しはここでは触れませんが、またジャマイカン・ミュージックが恋しい季節が来ましたね。
最近は、青果店でも寿司屋でも季節を感じることが出来なく成りつつありますね。。。
物流が便利に成ることは素晴らしいのですが、なにかこう夏をずーんと感じられない気がして寂しいものです。ところが逆に、物流が便利に成ることで、季節感が出るように成った分野も有るのです。その代表的なモノが、そう音楽です。
一昔前は、洋楽のレコードは現地発売から、数ヶ月後あるいは1年後とかに初めて入荷してきました。ところが今では殆ど、現地と変わらないダイレクトな反応で世界中の“今”の音楽が入ってきます。ここには、インターネットを含めた通信の強化により、世界的規模で良い音楽が愛されているとも考えられます。
さて今回紹介するレコードは、今のような流通が全然なかった頃、そう35~40年前の名盤です。この度取り上げたのは、ミリー・スモールことミリーの「タイム・ウィル・テル」です。なんと今回の再発に当たって、15曲もボーナストラックが!!(本編以上の曲数。。。)
まあ恐らく彼女の事を知っている方は、なかなか少ないと思いますので簡単に紹介します。ジャマイカ出身のシンガーで、スカ~ロックステディ~レゲエとその時代を、一線で活躍してきました。どちらかというとそのかわいらしいルックスで、アイドルとして扱われる事が多かった様ですが、声はどちらかと言えば低くて非常に、技巧派です。BLUE BEAT GIRL、QUEEN OF SKAの称号も得ています。
ミリーはそのキャリアを非常に速くからスタートし、UKへ移住後、「My Boy Lollipop」(ファーストアルバム収録)の世界的大ヒットで世界的に有名になりました。このアルバムはそんな彼女の1970年発売のセカンドアルバムになります。UKでのやはりクラブヒットとなった「Enough Power」、「My Love And I」「Mayfair」を収録しています。そのイギリスでの人気は凄まじかったようで、最近発掘されたビートルズの映像(DVD)にも登場していたとか?
さて、全体的な内容ですが、スカ、ロックステディというよりはもっとハードでファンキーなスキンヘッド・レゲエです。
スキンヘッド・レゲエは、60年代イギリスの政治背景と密接な関係を持っています。60年代、戦後が終わったその瞬間から、政治的にも社会的にも若者は、ある種の敗北感を味わった(アメリカと同じですね。)。いわゆる目的を失った、ポスト・ウォーという時代です。政治に対して大きな不信感を持ち、大きな夢を持っていても、労働者階級からはい上がることが出来ないと感じた若者達は、等身大の自分自身と向き合うようになり、サッカーを愛し、自分の地元を愛する様に成りました。彼らは、週末のクラブでその苛立ちを、音楽に合わせてガンガンに踊ることで晴らしていました。その彼らが、音楽的に共感していったのが、先進国の政治的な抑圧の元で苦しんでいた60年代後半の西インド諸島の音楽、スカやレゲエだったのです。
これがモッズの始まりらしいのです。その彼らのムーヴメントはその後、パンクを生み、その流れの中で、ジャマイカの音楽との融合はさらに進んで行き、80年代のダブ、ニューウェーヴへと続きます。
さて本題に戻ります。このアルバムはかなりのボーナス・トラックが入っており、その音楽性も非常にファンキーなものから、50年代のソウルミュージックまでと非常に幅広いものに成っていますが、本編は、前出したとおりのファンキーなアーリーレゲエ、スキンヘッド・レゲエです。かなりダビーな空気や、ロックな雰囲気、実は実験的な一面も持っています。
楽曲について細かく説明をしておきます。1曲目は試聴の段階で、一発でやられた「Melting Pot」です。空から名盤が降臨するかのようなイントロのホーン。そして愛くるしく、しかし味わい深いミリーの歌声、そしてホーンの見事なアレンジ、そしてダビーな空間処理、そして、なにより。。。リズム隊の素晴らしさ!ベースとドラムのコンビネーションはこの手の音楽をやろうとしていた当時、Decoyはかなり勉強しました。シンプルなのにウネルんですよ。これは踊れる。
2曲目「My Love And I」では、一変してリゾートな優しい楽曲。しかしオルガンのバッキングとそれに絡むピアノが見事に楽曲を引っ張ります。こういうアレンジ好きですね。歌もイイし、演奏も良い。3曲目「Mayfair」でも1曲目同様の、ダビーなヴォーカルへの空間処理が、どこか遠くへ私たちを連れてゆきます。基本は良質なロックステディ。4曲目では魅惑的な、ミリーの魅力爆発です。とてもキュート。ギターのバッキングやオブリガード、ここでもウネリまくるリズム隊など聴き所も結構あります。
5曲目「Give Me Tomorow」はバラードなイントロから、ファンキーなロックステディへ流れ込みます。これもお手本のようなアレンジです。。。そしてDecoyオススメの6曲目「White Boys」これは、ファンキーでダンサブルな一曲。ポップなメロディラインにイキなアレンジ。名曲。
そして7曲目「Enoch Power」はヒットチューンです。非常にタイトでウネルリズムにのってドゥワップな男性コーラスとの掛け合い、ホーンセクションのオブリガード、全編臨戦態勢のダンスチューン。懐かしく、そして未だに愛される楽曲です。
8曲目「Going To The Circus」はかなり60年代のロック・ポップスの影響を感じさせる楽曲です。エレキギターの使い方といい、ホーンセクションもどちらかというと、あのスペクターサウンドを感じさせます。どこまでもピースフルな素晴らしい楽曲です。
と・・・13曲目「Time Will Tell」までがオリジナルアルバム収録曲。そしてそこから14曲目から28曲目までがボーナス・トラックです。全曲紹介していると、凄いことに成るのでここら辺で楽曲紹介は辞めておきます。
取りあえず言えることとしては、まあ難しい当時の歴史はともかく、イギリスの若者と西インド諸島の若者が同じ文化を共有して、生まれたこの時代のイギリスのアルバムの数々には、その時代でなければ作り得なかった音楽があります。この時代の音楽の一つの入り口として、このアルバムを楽しんで貰えれば幸いです。それではー
Love Always,
Peace Everyone,