今の時代、自由になるのは結構怖い。だから時に人は自由に音楽と戯れる人に憧れるのだろう。アルバート・アイラーによる傑作!
Albert Ayler「Love Cry」
アーティスト: Albert Ayler
タイトル: Love Cry
アルバート・アイラー。普通に音楽を、普通にジャズを聴いていてもなかなか出会えないミュージシャンの一人です。ここまで注目されるようになったのは、つい最近の事です。やはりサン・ラなんかと一緒で、インプロビゼイション・ミュージックというカテゴリとか、スピリチュアル・ジャズというカテゴリとかで、再評価が進んだ感じです。
そういう流れ、どうもむなしい様に感じてしまいます。妙にお洒落な冠を付ける必要ってあるのでしょうか?そうした方が売れるからなのだろうが、そういう胡散臭い冠は、はやりが廃れると同時になんだか寒いものに成りそうで怖いのです。アシッド・ジャズとか、フリー・ソウルとか今聴くと少し恥ずかしい響きのある言葉ですよね。音楽的には、素晴らしいのに言葉として音楽が古くなっていくんですよね。
サン・ラの作品は今でもその多くはやはり難解ですしアルバート・アイラーだって、当たりはずれがあります。それでも、彼らが時折見せる閃きと煌めきは、この大空の星全ての瞬きと同様に尊いものです。そういう普遍なもの・・・とDecoyは思ってます。
それでも、そう言う流行の唯一の美点は、なかなか人に聴かれない諸作品が、大手のレコード屋さんの試聴機に入るという事でしょう。非常に確率は低いかもしれませんが、全くジャズを知らないパンクの少年が、たまたまアルバート・アイラーを聴いて涙して、
「パンク・サキソフォニストになる!」
と言うような、面白い展開も有るかも知れないですよね。これはとても素敵な事です。
ここで話しをちょっと本作品の主人公、アルバート・アイラーに移してゆきます。1936年生まれのアルバート・アイラーは1970年の謎の死(水死)までの34年間をひたすらナチュラルに、そして激しく生きた。彼の作品は、とにかくナチュラルなのです。子供が初期衝動でサキソフォンを心象風景のまま吹いていく、そんな感じなのです。とにかく人間臭い。どんなにコンピューターで打ち込んでも、彼の作品は再現はまず不可能でしょう。
そんな彼は、やはりその生き様も人間臭い。不器用なんです。ドラッグやったら不味いのに、手を出しては入院。元気になって演奏して、消耗しきってまたドラッグ。結局彼は演奏をするためだけの最低限のもの以外全てを投げ出した。ところが、この人の場合はギリギリまでそぎ落とすことによって生まれる超感覚があって、そこからとてつもない爆発力を見せる。
その最盛期の爆発が、その不器用で熱くてナチュラルな生き方が、このアルバムには吹き込まれている。最初は、戸惑うかも知れないでも、じっくりと聞き込んで欲しい。人間として共感できる瞬間がだんだんと、何カ所も見えてくる。気が付くと、切ない気持ちとともに熱く握り拳。そして人生の勝負への挑戦のための、エネルギーが生まれてくる不思議な気分になれる。
音楽など、何を聴いても同じ。よく分からないと仰るあなたに、是非ともこういう本物の音楽を聴いて貰いたい。音楽を聴くという行為は、音楽を通して演奏者の心と自分の心が対峙していく事であり、
それを通して得る感動は、一流のシェフの料理や、素晴らしい映画や、巨匠の文豪の書き上げる小説で感じる感動となんらかわりないのですから。
少し、各曲について触れておきます。1曲目「Love Cry」はファンファーレで始まる。このどこか儀式の始まりを告げるラッパを感じさせるモチーフが続く。そこに声がからみ、極太のウッドベースがからみつく。腰の入った音楽である。2曲目「Ghosts」は超有名曲。サキソフォンとトランペットによるテーマが感動的です。裏でドラムはかなりスキにやっています。
3曲目「Omega」では、ハープシコードも加わり非常にオリエンタルな感じです?4曲目「Dancing Flowers」人間が孤独と対峙していくようなそんな様が見えました。5曲目「Bells」こちらもテーマが感動的です。6曲目「Love Flower」もハープシコードの神秘的なフレーズです。かなり自由度の高い楽曲です。そして7曲目「Zion Hill」、8曲目「Universal Indians」こちらもかなり自由な楽曲です。アイラーはドンドン自由に飛翔してゆきます。
とにかく、始まって終わりまでどんどんテンションが上がっていくこの独特な感じを、是非体験してみてください。それではまた。
Love Always,
Peace Everyone,
Albert Ayler「Love Cry」
アーティスト: Albert Ayler
タイトル: Love Cry
アルバート・アイラー。普通に音楽を、普通にジャズを聴いていてもなかなか出会えないミュージシャンの一人です。ここまで注目されるようになったのは、つい最近の事です。やはりサン・ラなんかと一緒で、インプロビゼイション・ミュージックというカテゴリとか、スピリチュアル・ジャズというカテゴリとかで、再評価が進んだ感じです。
そういう流れ、どうもむなしい様に感じてしまいます。妙にお洒落な冠を付ける必要ってあるのでしょうか?そうした方が売れるからなのだろうが、そういう胡散臭い冠は、はやりが廃れると同時になんだか寒いものに成りそうで怖いのです。アシッド・ジャズとか、フリー・ソウルとか今聴くと少し恥ずかしい響きのある言葉ですよね。音楽的には、素晴らしいのに言葉として音楽が古くなっていくんですよね。
サン・ラの作品は今でもその多くはやはり難解ですしアルバート・アイラーだって、当たりはずれがあります。それでも、彼らが時折見せる閃きと煌めきは、この大空の星全ての瞬きと同様に尊いものです。そういう普遍なもの・・・とDecoyは思ってます。
それでも、そう言う流行の唯一の美点は、なかなか人に聴かれない諸作品が、大手のレコード屋さんの試聴機に入るという事でしょう。非常に確率は低いかもしれませんが、全くジャズを知らないパンクの少年が、たまたまアルバート・アイラーを聴いて涙して、
「パンク・サキソフォニストになる!」
と言うような、面白い展開も有るかも知れないですよね。これはとても素敵な事です。
ここで話しをちょっと本作品の主人公、アルバート・アイラーに移してゆきます。1936年生まれのアルバート・アイラーは1970年の謎の死(水死)までの34年間をひたすらナチュラルに、そして激しく生きた。彼の作品は、とにかくナチュラルなのです。子供が初期衝動でサキソフォンを心象風景のまま吹いていく、そんな感じなのです。とにかく人間臭い。どんなにコンピューターで打ち込んでも、彼の作品は再現はまず不可能でしょう。
そんな彼は、やはりその生き様も人間臭い。不器用なんです。ドラッグやったら不味いのに、手を出しては入院。元気になって演奏して、消耗しきってまたドラッグ。結局彼は演奏をするためだけの最低限のもの以外全てを投げ出した。ところが、この人の場合はギリギリまでそぎ落とすことによって生まれる超感覚があって、そこからとてつもない爆発力を見せる。
その最盛期の爆発が、その不器用で熱くてナチュラルな生き方が、このアルバムには吹き込まれている。最初は、戸惑うかも知れないでも、じっくりと聞き込んで欲しい。人間として共感できる瞬間がだんだんと、何カ所も見えてくる。気が付くと、切ない気持ちとともに熱く握り拳。そして人生の勝負への挑戦のための、エネルギーが生まれてくる不思議な気分になれる。
音楽など、何を聴いても同じ。よく分からないと仰るあなたに、是非ともこういう本物の音楽を聴いて貰いたい。音楽を聴くという行為は、音楽を通して演奏者の心と自分の心が対峙していく事であり、
それを通して得る感動は、一流のシェフの料理や、素晴らしい映画や、巨匠の文豪の書き上げる小説で感じる感動となんらかわりないのですから。
少し、各曲について触れておきます。1曲目「Love Cry」はファンファーレで始まる。このどこか儀式の始まりを告げるラッパを感じさせるモチーフが続く。そこに声がからみ、極太のウッドベースがからみつく。腰の入った音楽である。2曲目「Ghosts」は超有名曲。サキソフォンとトランペットによるテーマが感動的です。裏でドラムはかなりスキにやっています。
3曲目「Omega」では、ハープシコードも加わり非常にオリエンタルな感じです?4曲目「Dancing Flowers」人間が孤独と対峙していくようなそんな様が見えました。5曲目「Bells」こちらもテーマが感動的です。6曲目「Love Flower」もハープシコードの神秘的なフレーズです。かなり自由度の高い楽曲です。そして7曲目「Zion Hill」、8曲目「Universal Indians」こちらもかなり自由な楽曲です。アイラーはドンドン自由に飛翔してゆきます。
とにかく、始まって終わりまでどんどんテンションが上がっていくこの独特な感じを、是非体験してみてください。それではまた。
Love Always,
Peace Everyone,