父への手紙。 | 父と家族の末期がん闘病記

父と家族の末期がん闘病記

2012年6月末、当時65歳だった父が突然、末期の食道小細胞がんとの診断を受けました。
現実と向かい合うため、父との日々を忘れないための記録ブログです。


ここのところ調子が良い父。
昨日はタキソテールの投与を終えた後にお買い物に行き(母の運転で)、庭にトマトの苗を植えたり胡瓜の柵を立てたりと、小さいながらも家庭菜園に没頭していたそうで。

 「 調子に乗ったせいか夕方にはバテて、今日は早く寝ちゃった。 」

と、昨夜電話をくれた母が苦笑いしていました。

そのせいなのか、私が打ったメールに返信も無ければ電話も掛けてこない父。

調子に乗ってバテテしまっているだけなら良いのです。


一方の私は、週末ダンナさんが福岡で開催されている学会参加中のため、一人ぼっちでお留守番。
今日は先月帰省した際に撮影した写真の現像が仕上がったので、実家に送るついでに両親に手紙を書いていました。

ペンを少し走らせては写真に目を通し、また少しペンを走らせては写真に目を通し・・・


写真は、祖父(父の父)のお墓詣りに行ったときのもの。

長男意識の強い父は家族全員でお墓詣りに行けたことに感激し、お坊さんの読経を聞きながら肩を震わせ、抗がん剤の副作用で弱まった足腰をガクガクさせて、横に立つ私の支えなしには立てない状況になっていました。
そんな父の姿を思い出すと、ペンを走らす手がまた止まり・・・

父は祖父に、何を報告し、何をお願いし、お参りしながら何を感じていたのかな。。。


さておき、我が家のお墓が佇む墓苑は、歴代首相も何人か埋葬されているちょっと有名な墓苑でもあります。
安倍総理のお父様のお墓もあり、今年3月に安倍総理がお墓詣りに来た際の様子が管理棟掲示板に掲載されていました。
父はその掲示に見入り、なんだかちょっと嬉しげというか、誇らしげな様子でした。
(このお墓は父が建てたものなのです)

お墓詣りに来て、父が「 自分も近い将来ここに入るのか・・・ 」と暗い気持ちになってしまわないか少し心配だったけど、その心配は杞憂に終わったみたいです。
かと言って、近すぎる将来入ってもらっては困るけど!


そんなことを思い出しながら手紙を書いていたら、ずいぶんと夜更かしをしてしまいました。
ダンナさんがいない日曜日は、思いっきり朝寝坊します(笑)