そういえば、父の病:食道の小細胞癌についての現実を、ブログに詳しく書いていませんでした。
主治医から言われたことは、
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・スキルス性胃がんと同じような悪性度の高い進行癌。
・国内はおろか世界的にも症例は極めて少なく、標準治療法も確立されていない。
・父がお世話になっている大学病院は食道がんの治療で有名なのですが、それでも今まで数例しか見たことがない。
・治癒は不可能。
ということ。
その上で自分なりにネット上で調べたり、医学論文に目を通して分かったことは以下のとおり。
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・1980年~2002年の間に報告されている食道小細胞癌例のうち、治療法ならびに転帰が明らかになっているのは、183例のみ。
うち、日本では48例のみ。
・上記の症例に拠ると父と同じ遠隔転移があった場合の生存率は、5年生存率2%、50%生存率は6か月。
・1年生存率は10%、50%の生存率は6か月。
すでに10年以上前のデータではありますが、絶望に値すべき生存率の低さ・・・
症例数が極めて少ないだけに、10年以上前も今も、治療に関する状況は殆ど変っていないのです。
だからこそ、今父が11か月目を迎えられていることは、本当に奇跡のような現実なのです。
主治医が、抗がん剤のセカンドラインの効果に目をまん丸くしているのは当然でしょう。
父は、このあまりにも厳しい現実を、あとどれだけ裏切ってくれるのかな。。。
先日、主治医は父に対して
「 癌とは長く付き合っていくことになりそうですね。 」
と言ったそうです。
"治る"とは、決して言ってはくれないけれども。
出来るだけ長く長く、それが本来の" 寿命 "と呼べるような年齢まで、付き合って欲しいと思います。