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残照と  子供らの声  金木犀

もうすっかり秋ですね。
久しぶりに一句詠んでみました。

実家の周りではこの時期になると金木犀の香りがいろんな所でしてて、涼しくなった風と相まってすごく好きなもののひとつだったんですけど、ここコンクリートジャングル東三国ではなかなか金木犀にはお目にかかれません…

夕焼けって、夏の季語なんですね。
夕日や落日、茜空など、夕焼けに関する語は全て夏の季語みたいです。
残照は歳時記に載っていなかったので多分セーフ。季重なりもセーフ。
でも本当は、もっとオレンジ色を出したかった。

確かに夏の夕焼けはダイナミックですけど、秋のイメージもあると思うんですよね…
赤とんぼと夕焼け空、っていうような。
清少納言も確か「秋は夕暮れ」と言っていましたし。
夏の夕焼けとは違って、淋しさが耳を覆ってくる感じ。

俳句は17文字という短い芸術。
だから季語という共通認識が必要なのは分かるんですが、
その分ルールが可能性を切り捨てているとも言えます。

何が言いたいかというと、どんなルールも正しいとは限らないし、正しさが世の中を良くするとも限らない、と。
当たり前のことですが、改めてそう感じました。

タイトル全然関係なくなった…(*_*)

ではまた。

前回のブログでは剣山の麓の風景を素描(そびょう)してみました。

日頃から仲良くしてもらっているバンド、soil in my venom under the sky
のベーシスト、植田先生

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の故郷徳島へ、聖地巡礼にやって来たというわけです。

植田先生の生家はマタギをされていて、鹿などの害獣を狩っているそうです。
独特の山言葉の数々に触れ、また、この地域には阿波ジビエという食文化もあり、自然がたくさん残っていて、大阪ではできない体験をしました。

川にも行ったのですが、冷たい水とせせらぎの音が気持ち良く、私は土左衛門ごっこをして楽しみました。
一緒に行ったsoilのvo.けんすけ氏、DecaltのYSK氏は漁に興じていました。

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そして四季美谷温泉にも行き、癒されました。
日本が温泉大国で良かったなぁ〜(^^)
しかし、サウナってすごく体力がいりますね…体力…つけなきゃ。



旅の名言

みんな、とち狂おうや!
殺した蝮(まむし)を焼いて食べるという話を披露した植田先生に、けんすけ氏が「そんなんするからとち狂うんや」と突っ込んだ時の植田先生の一言。


蝮は洗わない
徳島のマタギは蝮を酒に漬けたものを飲むらしい。
その作り方を一部始終聞かせてくれて分かったこと…蝮酒を作る際、蝮は洗わない。というか洗えない。
洗わなくて汚くないのか?との問いに対する答えも、蝮は洗わない。というか、洗えないのである。


ケツ乞食
帰りの車内にて、けんすけ氏が自らの臀部(でんぶ)から乞食の匂いがすると言い出し、ケツ汗ではないんですか?と聞いた筆者への答え、
「ちゃうねん、ケツが乞食なんや、俺はケツ乞食や!」

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剣山の麓。

フロントガラスに切り取られた緑の風景は映画のようだった。

天気が晴れれば、都会暮らしの青年が数年ぶりに法事のために故郷へ帰ってきたことがきっかけで、葛藤と韜晦(とうかい)と人間の弱さが剥き出しになっていく邦画の冒頭のようになったし、
曇れば、高校生たちがやめておけばいいのにスリルを求めてアマゾンの奥地へ冒険にやってきて幻の大蛇に襲われて全員死亡してしまう、パニック映画の冒頭のようになった。

手入れのされた真っ直ぐな杉の木立があるかと思えば、枝が樹海のように絡み合った暗い場所もあり、頭上のとんでもないところから根の塊がぶら下がったりしていた。
細いトネリコの木に蔓性の下草が巻きつき、赤い実をつけているのはヘビイチゴだろうか。

所々に岩の間から染み出した地下水が土を黒く濡らし、我々が車を走らせている道路にまで伝っている。
それは海へと続く長い旅路の発端となるもので、下へ下へと水量を徐々に増やしながら降りていくのだろう。
私の想いはその雄大なる物語へとしばし彷徨っていった。

狭く曲がりくねった山道の右側は断崖、左には川が流れている。
川もここまで上流となると、巨人の頭ほどもある岩がいくつも、流れに逆らうように鎮座していた。
水の深いところは緑青(ろくしょう)色をしており、花崗岩(かこうがん)の薄灰色と美しいコントラストを織りなしていた。

岩だらけの岸には魔女の指のように曲がりくねった山紅葉が取り付くように生え、その繊細な枝ぶりの青い葉が涼しげにさやさやと風に吹かれている。

くねくねと見通しの悪い道はどこまで行っても同じところを走っているようだ。
まるで妖術にでも嵌ったかのように、山道では距離感さえ分からなくなる。
一体どれくらいの距離、時間を走っているのだろうか、惑わせられているような心持ちになってくる。

ヒグラシの鳴き声が谷に涼しげに響いていた。
こちらでは蝉も涼しげに鳴くのだな、と思った。


※漢字にルビを振ってほしいという要望があったため、一部ルビを括弧書きにしています。