2024年06月05日(水) 14:00- 東京芸術劇場 池袋
□ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調 WAB109(2021-22年SPCM版*第4楽章付き)
指揮:エリアフ・インバル
東京都交響楽団
インバル/都響 ブルックナー 9番の第4楽章付きの2日目の公演。
前日は、サントリーホール 1F後方席であったが、今回は東京芸術劇場 2F 中央付近の席。
ブルックナー9番は、2日続けて聴いても全く飽きない。やはり、とてもいい曲である。
演奏は、基本的には前日のサントリー公演と同様の、柔らかく深々とした荘厳な趣のある演奏だったが、前日よりさらに完成度が上がった感動的な演奏であった。
同じ演奏を、サントリーホールと東京芸術劇場で聴きくらべたのは初めてではないかと思うが、かなり響きが異なり、驚いた。
サントリーホールの方が、1Fで聴いたことも大きいと思うが、音量が大きく聴こえ、低音も豊かに聴こえたが、金管が少し粗い音に聴こえる場合があった。又弦楽器も、豊かな音で聴こえたが、強く弾く場合に、やはりやや粗く聴こえる場合があった。
一方、東京芸術劇場では、全体の音量も、低音の聴こえ方も、やや抑えた響きに聴こえたが、金管は非常に美しい音で聴こえ、弦楽器と管楽器がバランス良く融合した音に聴こえた。弦楽器は、サントリーより透明度が高く、粗く聴こえたところは殆ど無かった。
サントリーホール1F後方は残響が多いせいもあると思うが、やや緩い響きに聴こえたが、東京芸術劇場では引き締まった響きに聴こえた。
全体的には、演奏の完成度がさらに上がったこともあったと思うが、2日目の方が美しい音で聴けた。サントリーホールより東京芸術劇場での方が美しく聴こえたのは意外ではあった。。
第一楽章の出だしのホルンは、今回の方がずっと美しく聴こえたし、各楽章での全奏での壮麗さも今回の方が上回って聴こえた。演奏の違いもあるかもしれない。第四楽章は、前日は曲として違和感を感じたが、今回は聴き慣れたこともあると思うが、前日ほどの違和感はなく、最後のクライマックスの壮麗さは、前日をはるかに上回り、感動的な出来栄えであった。
前日同様、インバルのソロカーテンコールがあった。