ドゥネーヴ サイトウキネン プーランク ラヴェル(230825) | クラシックコンサート日記

クラシックコンサート日記

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2023年08月25日(金) 19:00- キッセイ文化ホール 松本

□バーンスタイン:「ウェスト・サイド・ストーリー」より シンフォニック・ダンス
□ジョン・ウィリアムズ:チューバ協奏曲*
□プーランク:スターバト・マーテル FP.148**
□ラヴェル:ダフニスとクロエ 第二組曲

指揮:ステファン・ドゥネーヴ
チューバ独奏 杉山康人*
ソプラノ独唱  イザベル・レナード**
OMF合唱団
東京オペラシンガーズ
合唱指揮:西口彰浩
サイトウ・キネン・オーケストラ


近年、コロナ時期以外は毎年聴きに行っ
ていたサイトウキネンオーケストラを今年

も聴きに行った。19日の鈴木優人/東響も
聴きに行きたかったのであるが、体力温存
のためパスした。

今年の指揮は、ステファン・ドゥネーヴ。
10年ほど前にラヴェルの歌劇を同じ
サイトウキネンを振ったのを聴いたことが
ある。

最初の曲は、バーンスタイン シンフォニック・ダンス。

この曲の実演を聴くのは、初めてだろうか。
相変わらず、サイトウキネンオケの音は、
透明かつ厚い響きで、東京の常設オケと
はレベルが異なる。ドゥネーヴの指揮は、
オケからダイナミックな響きを引き出していた。

次は、ジョン・ウィリアムズ チューバ協奏曲。
チューバ独奏はサイトウキネンオケのメンバーである杉山康人。

チューバ協奏曲というものを聴くのは初めて
であるし、ジョン・ウィリアムズ の曲を聴く
のも初めてである。

ジョン・ウィリアムズの曲なので、もう少し映
画音楽風かと思ったが、そういう感じはあま
りなく、かつ聴きやすい曲だった。
杉山康人のソロは、安定していて、優れた
ものだと思うが、そもそもチューバのソロとい

うもの自体が、あまり面白くないように思う。

休憩後は、プーランク スターバト・マーテル。

合唱は、OMF合唱団東京オペラシンガーズ
ソプラノは、アメリカ人のイザベル・レナード。

小澤征爾/ボストンのCDを持っていたので、
知っていた曲だが、実演を聴くのは初めて。

合唱と独唱が入る大編成の曲で、めったに
演奏されないので、もしかしたら、人生で実
演を聴くのは、これが最初で最後かもしれな
い。

実演を聴くと、非常に面白い曲だ。
特に合唱は、演奏も良かったせいか、プーラ
ンク独特の歌が美しい。

ドゥネーヴの指揮は、この曲の持つ様々な
ニュアンスを引きだした優れたものだった。
合唱は、柔らかく透明かつ厚い響きで、
ほれぼれとするような美しさだった。

ソプラノ独唱のイザベル・レナードは、良く
通った特徴のある声で、これも素晴らしい。

合唱とソプラノに注意がいってしまい、
サイトウキネンの音を楽しむには至らず。


最後の曲は、ダフニスとクロエ 第二組曲。
第二組曲を合唱付きで演奏するのは、
めずらしい。

フルートをはじめ木管が名手揃いなので、
木管がとても美しい。日本の常設オケとは
別格の美しさだ。

中間部では、オケと合唱が合わさったもの
凄い音圧の壮麗な響きが出現したが、
後半からクライマックスにかけて指揮者が
煽り立てたためか、サイトウキネンとしては、
珍しく音に硬さがあり、透明度に欠けた
音になってしまったのは残念。

日曜の公演では、もう少是正されるのであろう。

盛りだくさんのプログラムのため、終演は9時

半近く。遅くなったためか、演奏がもう一歩だっ

たためか、恒例のオケのカーテンコールは無し。