ノット 東京交響楽団 ブラームス 交響曲第2番(230716) | クラシックコンサート日記

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2023年07月16日(日) 14:00- サントリーホール 赤坂

□エルガー:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 Op. 61
□ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op. 73

指揮:ジョナサン・ノット
ヴァイオリン:神尾真由子
東京交響楽団


ノットが振るブラームスの交響曲を聴くのを
楽しみにしていたコンサートだった。

最初は、エルガー ヴァイオリン協奏曲。
CD、TV、FMのいずれでも聴いたことが無か
ったので、YouTubeで数回予習した。

50分ほどの長い曲で、少しわかりにくい曲
だが、愁いを持った美しい曲だ。数回予習
したので、実演を聴くと演奏も良かったせい
か大変楽しめた。

神尾真由子を聴くのは数年ぶりで、前回
はストラビンスキーのヴァイオリン協奏曲を
今回と同じノット指揮で聴いたが、大変
良かった。

テクニックは文句なく素晴らしく、体をのけ
ぞらせながら、弓全体を使って弾ききって
いく。ビブラートは強めで、透明つややかな
ヴァイオリンの音だ。

この曲にしては、少し妖艶な感じもしたが、
情熱的なヴァイオリンで心を動かされるも
のがあった。

ノット指揮東響の伴奏は、この曲にふさわ
しい愁いをもった美しい響きと歌で、大変
良かった。第2楽章の夢心地の中にいるよ
うな、抒情的な表現も見事だった。


休憩後は、ブラームス 交響曲第2番。

期待したのであるが、想定外の演奏だった。
あまり重々しい演奏も好きではないが、
ブラームスの交響曲としては殆ど聴いた
ことが無いくらい軽い響でなめらかな
表現が続く。第2楽章のチェロなど美しい
ところもあったが。。

ドイツ音楽なので、緻密なぎゅっと詰まった
響きが聴きたいし、ブラームスの内に秘めた
もごもごとして、揺れ動く心情も聴きたい。

第4楽章後半はさすがに盛り上げたが、
全体的にはカロリーが低い演奏だった。
ノットとしては、抒情的表現を目指した
のだろうが。。。