WAIS-4 知覚推理 ワーキングメモリー 差がある | デブリマンXの行方

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いつか見えない社会問題になると信じている自分のような存在について、自分自身の人生経験や考えたこと、調べたことをまとめ、その存在を具体的にまとめることを目的とする。

先日受けたWAIS-4の検査によって、以下の結果を得た。

WAIS-Ⅳ分析表(一部略)

 

【検査結果】全検査FSIQ=116

“平均の上”レベルに位置しています(平均 IQ=90~109)

 

 言語理解(VCI)=119 知覚推理(PRI)=120

 ワーキングメモリー(WMI)=94 処理速度(PSI)=114

 各指標は“平均”=“高い”レベルに位置しています。指標間ではっきりとした有意差がみられ、能力のアンバランスさは大変強い。

 

【まとめ】

 全体的にみると、“平均の上”の知能水準であり、知的発達のアンバランスさは強い。各指標では、「言語理解」:言語概念形成、言語推理能力、環境から得た知識、「処理速度」:単純な視覚情報を素早く正確に把握し処理する能力・視覚的短期記憶の能力は“平均の上”レベル、「知覚推理」:知覚推理、流動性推理、空間処理、視覚と運動の統合能力は“高い”レベル、「ワーキングメモリー」:聴覚的ワーキングメモリーの能力は“平均”レベルです。

 以上のことから、“平均の上”の知能水準であり、課題解決能力は比較的高いです。抽象思考の能力等、ものごとの理解力や考える力、言語や視覚の情報を処理する力、視覚的ワーキングメモリーの能力、手先を使った単純作業のスピードは平均以上の能力を有しています。聴覚的ワーキングメモリーの能力も平均的な結果ですが、他の能力に比べて相対的に低く、口頭での指示を憶えておく等、聴覚的な情報の記憶は本人にとって苦手さを感じやすい面かもしれません。

1番目に付くところは、やはり他の能力に比べてワーキングメモリーが20以上低いところだろう。もっとも高い知覚推理とは26も差がある。ちなみに、発達障害の場合はこれが40とか50とか離れているらしい(ネット調べ)。

 

知覚推理とワーキングメモリーが離れているとどうなるのか、と考えていたとき、今月受けたばかりの発達障害に関する研修を思い出した。その研修では、発達障害の子どもの気持ちを理解するための問題として、以下のものが出た。

ネコの前にはネズミがいます。ネズミの3つ後ろにはラクダがいます。ラクダの前にはゾウがいます。ネコの後ろにいる動物はなんですか?

上記の問題を耳で聞いて答えるというものだ。これが中々難しく、先生が言うには、50人中1人くらいの割合で正解するらしい。

 

結果から言うと、わたしはこの問題に正解した。しかし、ワーキングメモリーの弱いわたしは、問題を聞いてそのまま解いたわけではない。わたしが聞き取れた内容は以下の通りだ。

●ネコの前にはネズミがいます。ネズミの3つ後ろにはラクダがいます。(ここでわたしの思考は停止)

●ゾウ

●ネコの後ろにいる動物はなんですか?

この情報からわたしは以下のような思考で答えを出した。

ネズミは前、ラクダはどっか後ろ、ゾウどこ? じゃあ、ゾウ

ワーキングメモリーが強い人なら聞いたものをそのまま考えれば答えが出せるが、わたしは消去法を使って曖昧な答えを半ば勘で出している。つまり、ワーキングメモリーの弱さを、知覚推理である程度カバーしているということだ。

 

じゃあ、問題ないかと言われると、問題は大いにある。聞き取る力に対して推測する力が高いため、間違った情報を与えられたり、勘違いしたりすると、まるで違う結果を出力してしまうことだ。「1を聞いて10を知る」という言葉があるが「0.5を聞いて10を勘違いする」ということになりかねない。その状態で次から次へ情報が入ると、短期記憶の弱さから情報の結びつきがめちゃくちゃになって混乱してしまう。

 

おそらく普通の人は、全ての情報を聞いていなくてもなんとなくの常識で判断し、身体を動かして物事に取り組み、常識的な結果を出力している。極端な話、会話をしなくても、察して分かり合っているのではないかと思う。これは、よく言われる察する文化に通じるものがある。しかし、ここには前提となる共通の常識が必要で、それは近年急速に失われているものだ。それでも、人の常識はなかなか変わらない。だから、何がおかしいのかも分からない。

 

ワーキングメモリーは人には見えないものであるが、弱い部分は工夫してカバーすることができる。問題は、カバーする余裕のある環境を得なくてはいけないということろだ。それに、わたしの能力が全体的に平均以上ということは、わたしの問題は能力ではなく、それ以外の面にあるとも言えるかもしれない。主に性格だと思うが。