散髪屋でダダ~完全版~ | DEAN ~怪獣遊園地~

DEAN ~怪獣遊園地~

-古き良き時代にタイムスリップ!-
甘く懐かしい匂いと共に甦る
愛すべき“玩具”という名の友人達。



 新たに写真のアップと文章の編集をしました。


先日、食玩でダダのフィギアを手に入れました。

このシリーズは前回メトロン星人(夕日バージョンあり)
なども出しており、ヒーローと星人が主体のラインナップですが
いやはや今の食玩は造型が素晴らしく、コンビニなどに行くと
その気がなくても思わず買ってしまいます。

今回も他に(ヒーロー系はいりませんので)メフイラスとゼットン
があり、ダダかメフイラスか悩んだのですが何となく変わり者の
ダダが欲しくなり購入しました。

そして箱を開けてビックリ!
箱絵はメジャーなダダAが映っていたので安心していたんですが
甘かった・・不細工なBが登場してしまいました。

えっなんで?と思いよく読んでみると
「3体の内どれかが入っています。」と書かれていました。

やられた・・・
でもなかなか考えていますね。

しかしそうなるとAを、いや3体揃えたくなるのが人情ってもんです。

その後、我が右腕のケムールN君に頼み、
二つ買って来て貰ったのですが運良くA、Cと揃ってしまいました。

という事でこのリアルなダダ人形を眺めていると、
僕の目は自分の体を離れ、あの懐かしの時代へと
タイムスリップして行くのです・・・


僕がウルトラマン本放送を見ていたのは幼児の頃でしたが、
マルサンウルトラマンの人形やブロマイドを大切に持っていた事や、
同時期放送されていた「マグマ大使」やアニメの「ロボタン」
「おそ松くん」が本当に好きで見ており、よく覚えていますので、
<三つ子の魂百までも>とはこの事かなとも思ってしまいます。

その記憶は断片的で覚束ないものですが、逆に緩やかで心優しく
温かく流れていく時間の波の様にも感じてしまいます。

そしてそれから数年間は
ウルトラマン、ウルトラセブン、そして帰ってきたウルトラマン
へと続く怪獣黄金時代を過ごす事となるのですが、
その頃は本当に毎日が「ウルトラマンと怪獣」でした。

それにこの時期、再放送がされていましたので、
ウルトラマンや怪獣だけを見ていた幼児の時代とは少し違い、
ちょっとだけ大人になった僕らはストーリーを見れる様にもなり
また違う視点でウルトラマンを楽しむ事が出来ました。

とはいうものの興味はウルトラマンと怪獣で、
オマケなどの駄玩具からブロマイド、怪獣図鑑、
そしてメジャー級の怪獣ソフビに憧れ、
自らもウルトラマンや怪獣になって遊ぶのが僕らの
自然で尤もたるライフスタイルには変わりありませんでした。

さて今回の主役のこの奇妙な宇宙人の記憶は
残念ながら初回放送時にはありませんでした。

小学生低学年の頃の事です。
ある日僕は近所の散髪屋さんに行っていました。

夕方前で、父と一緒だったと思います。
まず僕が散髪を終え椅子に座って待っていました。
その時ちょうどテレビで再放送のウルトラマンをしていました。
もしかしたら店のおじさんが僕の為にチャンネルを
合わせてくれたのかもしれません。

それがダダの回「人間標本5・6」でした。

テレビに映るこの奇妙な宇宙人の姿に
幼い僕は釘付けになってしまいました。

よくダダは小さい頃、恐かったという意見を聞きますが
僕はあまり恐いという印象はなく何かユーモラスで、
でもやっぱり不気味でちょっと不快な気分にさせてくれる?
そんなイメージをその時持ったように思います。
物語全体が戦いも含め不思議な雰囲気に包まれていました。

ウルトラマンにやられるダダを見て、溜飲が下がる思いで
散髪屋さんを出たのをよく覚えています。
だから小さい頃はこのダダがあまり好きではなかった様な
そんな記憶があるのです。

幼かった頃、
カッコ良さは全くなく、でもとても印象に残った宇宙人・・・

大人になった今、初めてこの不気味でユニークな
宇宙人の素晴らしきデザインの良さに気づいてしまいました。

そして僕にとってダダというと、
どうしてもあの懐かしい散髪屋さんの
シャンプーや薬品の何とも微妙な匂いが甦ってきてしまうのです。