ゴローに一目惚れ | DEAN ~怪獣遊園地~

DEAN ~怪獣遊園地~

-古き良き時代にタイムスリップ!-
甘く懐かしい匂いと共に甦る
愛すべき“玩具”という名の友人達。




そのショーケースに入った怪獣の値段を僕はもう一度数え
直していました。
「1、10,100,1000,10000,100000・・!!」
やはり何度数えても6ケタ、怪獣の値段は35万円!
その怪獣こそマルサン商店のゴローその人?でした。

僕がまだコレクターでもなくお店もしていなかった1996年の
夏頃の話です。

当時映画で平成ガメラ、ガメラ2が公開されていました。
おもちゃの収集などはしていなかった僕ですが、子供の頃実は
ゴジラよりガメラが好きだったので平成ガメラ2部作をビデオで
見、その出来の良さに感動して、ガメラのHGやバンダイソフビ
を購入するなど再びおもちゃに興味を持ち始めた頃でした。
そんな中昔の怪獣ソフビなどがプレミア価格が付いていた事を
知りましたがまだ値段などの知識はなく何となく懐かしいなと
思っていた程度でした。

そんなある日買い物に出かけた大阪ミナミのデパートの地下で
おもちゃの展示会の様な催しをしていました。

懐かしさに誘われその会場へ足を運ぶとGIジョーやリカちゃん、
超合金、仮面ライダーなど昔遊んだ旧友達がケースにあの日の
姿のままで並んでいました。
皆それなりのプレミア価格が付けられており、僕は少し偉く
なった面持ちの旧友達との再会を楽しんでいました。

そして見慣れたウルトラマンやバルタン星人の隣に、
そのかわいい猿の様な顔のソフビ人形が置かれていました。
(なぜかQ怪獣はゴローしか居ませんでした。)
無知だった僕は初めはキングコングかとも思いましたが、
説明の札に「ウルトラQ ゴロー」と書かれていました。
そして冒頭の驚きへと繋がるのです。

このウルトラQのゴローという怪獣を知ったのはこれが初めて
でブースカ同様、ウルトラQ自体小さい頃テレビで見た事が
ありませんでした。
とは言うもののブースカとは少し事情が違いQ放送時まだまだ
幼児だったのでテレビも見ていなかった様に思います。
それに番組自体は知りませんでしたがペギラやカネゴン
といった(ガラモンとピグモンは同じ怪獣だと思っていた。)
有名所は当時怪獣図鑑や児童雑誌などで見ていたのでよく
覚えていました。



左からマルサン・パゴス1期 マルサン・ゴロー2期 マルサン・ガラモン2


さてこのゴローに初めて出会った時の僕の感想はというと・・
値段はさておき、完璧に「一目惚れ」してしまったのです。

僕が猿系の怪獣が大好きだという事もありますが、
(キングコング・メカニコング・猿の惑星?ギガス・そして
マルサンのガラモンこれはソフビ限定、厳ついパンクヘアー
の猿に見えカッコイイ!)

マルサンのゴローは高級感があり、後光がさしていました。
それは決して値段のせいではなかった様に思います。
もう一つ思ったのはこの怪獣らしくないただの猿の様な
キャラクターをよくマルサンは玩具化したなと。
でもそれがとても嬉しく楽しく感じたのはなぜでしょう?

そしてその時なぜか強い憧れの様な気持ちが湧き、いつか
コイツを手にしたいと強く思ったのを覚えています。

それから数年経ちゴローは僕の手元にやって来ました。
一見かわいいゴリラの様にしか見えず、パゴスやゴメス
の様な怪獣らしさのないこの人形は、やはり今でも
それらの怪獣達に負けない強い後光を放ち続けています。