・日経平均4万円時代の投資戦略と戦術 | 矢口新の生き残りのディーリング

・日経平均4万円時代の投資戦略と戦術

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☆日経平均4万円時代の投資戦略と戦術

日経平均が4万円時代となった。しかし、「日経平均最高値更新はバブルなのか?」でも触れたように、海外の投機資金の買いが主導で、日本のファンダメンタルズや投資家が支えている株価ではない。
参照:日経平均最高値更新はバブルなのか?


そこで今後の投資運用について考えるにあたって、戦略と戦術との違いをAIの助けも借りて整理した。

戦略も戦術も目標を達成するための計画や行動を指すが、戦略は「何をするか」、戦術は「どのようにするか」を決めることだと言える。

戦略(Strategy):
1、存在意義や目的、行動指針となる信念。
2、将来に向けて持続的な成長を伴う総合的で長期的な方向性や考え方。
3、どこで戦うかを環境全体を考慮して立案。
4、資源の配分や行動計画を策定。

戦術(Tactics):
1、戦略を実行するための具体的な手段や行動。
2、特定の目標や状況に応じて、適切な手段やアプローチを選択。
3、どうやって戦うかを短期的で具体的な行動で示す。
4、潜在的なリスクをどのように回避、軽減するか。


3月7日に日本取引所グループから発表された投資部門別売買動向によれば、この1-2月で外国人投資家は約3.0兆円の日本株を買い越した。一方で、日本人は年金が2.2兆円、投信が1.3兆円、個人が1.2兆円売り越した。新NISAでは0.6兆円ほどの日本株が買われているが、全体では個人も売り越しとなっている。

また、日本人では事業法人が0.5兆円の買い越しだが、金融機関は0.6兆円の売り越しなので、全体として日本人は大幅な売り越しだ。日本株の最高値更新は外国人が買い上げたものだと言っていい。

現在、こうした部門別では外国人が日本株最大の保有者なので、株高の恩恵を最も受けているのも外国人だ。ここにも日本の空洞化があると見ていいかもしれない。

つまり、年初に結論付けたように「相場では下値が堅いものは上げる。とはいえ、国内に右肩上がりを支える要因は(新NISA以外に)ない。このことは、今後も日本株は海外投資家の動向から目を離せないことを意味している」のだ。
参照:平成6年の日本株見通し


そこで今後の投資運用について考えるにあたっての戦略と戦術を整理しておきたい。

戦略(Strategy):
1、投資運用の存在意義や目的、行動指針となる信念。

現在のロシアやウクライナ、イスラエル、パレスチナなどで見られているように、どの時代でもどの国でも、時の政権や実効支配勢力が「戦う」という選択をすれば、国民は否応なしに巻き込まれ、生命の危険にさらされる。これは戦争に限らず、政府が行う全ての政策でも同様だ。

投資運用とは自分や身近な人たちの身を自分で守るために存在し、そのことを目的とし、経済面における「自立」を目指して行動することだ。


2、将来に向けて持続的な成長を伴う総合的で長期的な方向性や考え方。

日本経済の1989年以降の税制のもとでの成長経緯、その枠内での現政権の政策などを鑑みれば、国内要因に日経平均4万円台を支えるものはない。

一方、日本株を買い上げた外国人の主力は投機資金なので、キャピタルゲインが得られる、一定期間が経過するなどの理由で、利益確定の売りに出てくることは確実だ。その時には、日本人の買い手がいる水準にまで下げる可能性が出てくる。

つまり、海外の投機資金が買い上げた水準を基準に、中長期投資を考えることは多大なリスクを伴うことになる。とはいえ、投資運用のリスクを避けることは、政権による経済面を含めた国家運営に自分や身近な人たちの運命を委ねることに通じる。


3、どこで戦うかを環境全体を考慮して立案。

経済的な「自立」を望むなら、投資運用は必要だと言える。ここで、投資運用には大別して、中長期投資、数日から数週間で売買を繰り返すスウィングトレード、目の前で売買を完結させる短期トレードの3つの方法がある。

中長期投資とは自然、社会、経済を含めた環境への投資だ。環境への投資は常にリスクを伴うが、中長期的に日経平均4万円台を維持できる環境になければ、リターンもほぼ見込めないことになる。

スウィングトレードのリスクは寝ている間の価格変動だ。米国の資金が日本株を主導している現況では、そのリスクは多大であると言っていい。

短期トレードは目の前で完結するので、時間のリスクは取らない。つまり、環境のリスクがない代わりに、環境の助けもなく、リスクは自分自身に限定されている。

このことは、自分を高めることが、短期トレードの成功に繋がることを意味している。日経平均4万円台時代に経済的な自立を求めるならば、今まで以上に優位性があると言っていいだろう。


4、資源の配分や行動計画を策定。

短期トレードのリスクは自分自身だ。同時にその資源も自分自身だ。短期トレードなら少額から始めても、安定的な利益に繋がれば、十分な資産形成も可能となる。


戦術(Tactics):

1、戦略を実行するための具体的な手段や行動。

戦略を振り返る。

どの時代でもどの国でも、時の政権や実効支配勢力が選択する政策に国民は否応なしに巻き込まれ、時には生命の危険にさらされる。

そうした前提のもと、政権による政策リスクを軽減し、経済面における自立を高めるには投資運用が大いに役立つ。

ここで、投資運用が持つ基本的なリスクは時間だ。自然、社会、経済を含めた環境の変化には時間が伴うからだ。その意味で、短期トレードのリスクは最も小さい。

一方で、短期トレードは少額から始めても、安定的な利益に繋がれば、十分な資産形成も可能となる。従って、短期トレードはチャレンジに値する具体的な手段や行動だと言える。


2、特定の目標や状況に応じて、適切な手段やアプローチを選択。

経済的な自立を目標に、日経平均4万円台での投資運用では、短期トレードに最も優位性があると言える。なぜなら、短期トレードのリターンは環境からではなく、自分自身からもたらされるからだ。これは同時にリスクも自分自身であることを意味する。

ここでの適切な手段やアプローチは、自分自身を高めることに尽きる。


3、どうやって戦うかを短期的で具体的な行動で示す。

目の前の価格が向かう方向を見極めるには、突き詰めるならば、たった2つのルールを知るだけでいい。そのルールを理解し、価格が向かう方向に自分自身が対処できるようになるには訓練が必要だ。

1万円もあれば訓練が始められるので、徹底的に訓練することで、戦略を実践できる自分自身になることができる。訓練期間には個人差があり、毎日トレードして、数カ月から数年かかる。

価格が向かう方向に自分自身が対処できるようになり、少額で安定的に増やせるようになれば、後は金額を大きくするだけで資産が形成できる。


4、潜在的なリスクをどのように回避、軽減するか。

2つのルールを知り、現状の価格が向かう方向を見極めることができても、中長期投資やスウィングトレードのように時間のリスクを大きく取れば、対処していても損失額は大きくなる。

一方、価格が向かう方向に自分自身が対処できれば、短期トレードのリスクは極めて小さく限定することができる。リターンは価格が向かう方向に従うだけで大きくなる可能性が常にある。

短期トレードではリスクもリターンも自分自身だ。その意味では、自己管理が最も有効なリスク管理となる。

潜在的リスクとしては、市場の閉鎖を含む何らかの事情で、自分が短期トレードをできなくなることだ。これは生死と同じで、自己管理を超えたリスクだ。今できることを今しておくことが、現実的な対処方だと言えるかもしれない。

 

 


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