4日にSAISヨーロッパの教授陣3人によるシリア情勢に関するパネルディスカッションが行われました。
シリア情勢と言えば、自分がSAIS出願の際にエッセーで書いたトピックです。
その時はまだ化学兵器が使われておらず、自分はオバマの「レッドラインを踏み越えてはならない」という一節を引用しつつ、国際社会がシリア情勢に注視していかなくてはならないと書いたと思います。
現在、アサッド側が反乱軍や一般市民に対してサリンなどの大量破壊兵器(WMD)を使用したとされています
ソース。
実際の所真偽のほどははっきりとしておらず、アサッドの意思に反して内部の反対勢力が使用された可能性もあるとされています。
ただSAISの教授は「今更誰がサリンを使ったからと言ってオバマが退くことができるだろうか」と問いかけ、妙に納得してしまいました。
SAISの教授の一人は有名な「Just War Theory」を用いて軍事介入(Humanitarian Intervention)の必要性を説きました。
軍事介入を行うための条件などを述べ、どんな時なら内戦や虐殺に介入していいのか…。
つい最近も会見でハーフ副報道官の「国連安保理事による武力行使容認決議なしに軍事介入することを念頭に、多数の市民を無差別に殺害したことが一般的に国際法違反に当たる」という主張に対し、ロイターの記者が「米国が核兵器を使用し、広島、長崎で大量の市民を無差別に殺害したことは、あなたの言う同じ国際法への違反だったのか」と問いかけ、ハーフ氏が無言になってしまったという
ニュースが流れていました。
確かにアメリカ虚偽と偽善で固められていますし、保守的な州ではトゥルーマンの判断が正当化されている事に困惑の意を隠せません。
でもじゃあ言動が矛盾しているから一般市民虐殺に対して軍事介入はするべきではないのか?
自分はそうは思いません。
やらない善よりやる偽善でしょう。
ただSAISの教授も言っていましたが、軍事介入をする事によって人が死ぬ事に間違いはないんです。
見て見ぬふりをしても人は死ぬし、介入しても誰かが殺される。
とても悲しい事ですよね。
更にシリア情勢を厄介にしているのが、シリア近隣の国々の関係です。
例えばヒズボラやイランなんかはアメリカがシリアに軍事介入すると(イスラエルに)報復すると声明を出しているらしいです(SAIS教授談)。
ただアメリカはアメリカで以前オバマがシリアがWMDを使うというのはレッドラインを越える事であり、それ相応の報いを受けるでろう的な事を言っていました。
要するに、シリアがレッドラインを越してしまった今、アメリカはどうにかしないとその国力を維持できない状況にいる訳です。
それを国際関係の用語では「Deterrence(抑止力)」と言いますが、ここでアメリカが何もしなかったりできなかったりすると他の国に示しがつかないのです。
これが所謂リアリズム的な見方です。
自分はリアリズム派です。
SAISの教授陣にはリベラリズム派もいて、シリア情勢を切り抜けるためには中東地域のリーダーや国際社会が一体となって話し合いを行い、問題解決をするのが重要だと主張していました。
オバマは既に軍事介入に踏み切るとの声明を出しましたが、実際どうなるかはまだ分かりません。
でもコストベネフィットアナリシスをした結果、コストよりもベネフィットの方が大きいから介入すると決意したのでしょう。
結局は国力維持のためですね。
ルワンダの時は何もしなかったんだ。
とりあえず一刻も早くシリアの人たちに平和が訪れて欲しいものです。
いつかこの地球上から紛争が消えて欲しい。
そのために尽くしたいと思う気持ちも自分の中にあります。