NUYORICAN SOULと言えば、KドープとLヴェガによる
(このふたりはブルックリン生まれのプエルトリカン)
ユニットを思い出すわけですが、ジャケット・デザインは、
確か、ハバナ産シガーの表紙を模したものだったと記憶しています。
違っていたらすみません。
ハバナと言えば、キューバです。筋が通ってますね。
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90年代にリリースされた、この素晴らしいアルバムから
カットされた12"シングルにも、アルバート・カブレラさんの
Edit(というかRemix)とアルマンド・ヴァン・へルデンと
カブレラさんによるEditが収録されていました。
REMIXES/ニューヨリカン・ソウル
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このアルバムからのシングル。本当に良いカヴァー曲ですね。
オリジナル・ヴァージョンはサルソウル・レコーズからのリリースですね。
サルソウルと言えば、世界初の12"シングルをリリースしたレーベルであり、
オフィシャルでエクステンデット・ミックス(リ・エディット)ヴァージョンを
収録したダブル・エクスポージャーの「10パーセント」他、そのカタログは、
多数のディスコ・クラシックスで彩られています。
そう言えば、アルティカットアップスもオフィシャルミックスをリリースしていましたね。
このサルソウルの語源はサルサ+ソウル。名づけ親はジョー・バターン。
昨年初来日して大きな話題となりました(仕事で行けなかった、、、。)
ジョー・バターンと言えば、ニューヨークで生まれたラティーノによる
ソウル・ミュージック、ブーガルー。
「60年代、折からの黒人解放運動にも大いに刺激されて、米国に暮らす
ラティーノというアイデンティティーを強烈に意識するようになった。
そんな中から必然的に生まれてきた音楽がラテン・ソウル=ブーガルー
なのである―(中南米の音楽より)」
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このブーガルーは爆発的にヒットし3年余りで流行が終わってしまいます。
その後に、誕生したのがサルサ・ミュージック。
「サルサの父なる島はキューバ、母なる島はプレルトリコ、そして、
生まれ育った場所はニューヨーク。キューバ音楽を基礎にしてはいるが、
そこにプエルトリコ音楽や米国音楽を貪欲に取り込み、再創造した新しい
音楽なのだ―(中南米音楽より)」
このブーガルーやサルサなど、ニューヨーク産のラテン・ミュージックを一手に
リリースしていたのがファニア・レコーズ。64年にニューヨークはスパニッシュ
・ハーレムで産声をあげたこのレーベルは、ブルーノートやモータウン、スタックス
らと肩を並べる名門ラテン・ミュージック専科。
ファニア・オール・スターズによる伝説的ライヴ@ザ・チーター
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全て繋がっているんですね。そこからエレクトロ~ラテン・ヒップホップ
~ラテン・フリースタイル、そして、ハウス・ミュージックへと進化していく。
まさにNUYORICAN SOULです。
駆け足で紹介してきましたが、サルソウルにせよ、ファニアにせよ、
このレーベルひとつで本を一冊作れるくらい奥深いものです。
僕が昔働いていた某レーベルが、両レーベルとも国内リリースのライセンシー
だったのでいろいろ聴かせて勉強させてもらった記憶があります。
その程度の知識でこんなブログを書くのはおこがましいにもほどがあります。
でも、エディットというカルチャーの奥にはラティーノという人種と
ニューヨークという場所、そして、ダンス・ミュージックの歴史が
山脈のように繋がっているということを知ってほしかったんです。
興味のある方は、ご自身で本や検索でさらに調べてみて下さいね。
SALSOUL RECORDS
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中南米の音楽―歌・踊り・祝宴を生きる人々/著者不明
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