極まるディフォルメ。突き抜けた豪快さ。
コレぞ ザ・カブキ。
大体のキャラも出揃っていて、役者さん方のニンも紹介されている、大変わかりやすくとっても愉快な作品。
本家本元の暫観劇は初めてです。
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と申しますのも、
かつてスピンオフ?の『女暫』を、時蔵丈(現萬寿丈)主演で観劇したことがありまして。
超絶におもしろくてですね。
萬寿丈はわたくしの中では歌舞伎界きってのコメディエンヌですが、
その姐さんへの当て書きなのではないかと思うほど。
私の影響で母親も歌舞伎を観るようになり、
気づけば時蔵丈のファンになっておりまして。
大喜びでした母上。
この時は菊さんが照葉に該当するお役で、母が時蔵丈役で女暫ごっこなどに興じておりました思い出。
ちなみに女暫では、主人公の名は巴御前。
あと半世紀もしたら、女暫主人公は「吉田沙保里」とかになっているのかな。
あ、実名はアレなので、歌舞伎ぽくコシダカオリ、とかかな(どあほう)。
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腹出し六人衆はコピペしたような拵えの並びですが、一人一人、ちゃんと役名がついている。キャラも違う。
おそ松くん的な。
主人公鎌倉権五郎景政を筆頭に、あの太刀のヴィジュアルは、セフィロスの政宗を上回る、最早ギャグだ。
対し終盤に出てくる宝刀雷丸の小刀感。
もう、ツッコミどころ満載(勿論良い意味で)、
歌舞伎のこういうところも本当、好き。
この日はラッピング人力車で歌舞伎座周辺一周、走っていただいたのですが、
担当してくださったリアル車引の俥夫さん、歌舞伎座でお仕事するにあたり、昼の部をご観劇され、勉強もされたそうなのですが、
嬉しいことに火がついて
「團十郎さんの暫が観たい!」と仰っていまして。
わかりやすく歌舞伎のおもしろいところが詰まった楽しい演目なので、是非!
とおすすめいたしました。
観に行けたかなー。