『團菊祭 五月大歌舞伎』2025 四 | D-DST

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『京鹿子娘道成寺』


菊さんと玉さまの二人道成寺は、それはもう、
過去、劇場でもシネマでも、かぶりついて観劇したものですが。

この度は菊之助さんも交えての三人花子。

まず、やはりどのような演出になるのか。


そして、なんと言ってもさすが襲名披露の歌舞伎座公演、

妙に濃い面子の所化御一行さま。

豪華すぎる。
このメンバーだけで一作お芝居できそうです。


つい先程泥棒してた人もしれっと出家なさっていて。

現れた花子の正体は白拍子でした!
で、
兄(彦さま)弟(亀蔵丈)で素でがっかりしすぎの図(笑)。
数十分前までのお色気だだ漏れキケンな男はどこへ行った(笑)。

ツッコミつつも、その役者魂に畏怖で震えました。




菊さん親子の花子さんは七三より、
まるで見えない力で引き上げられるように登場。

懐紙に炊き込めた御香が香ってくるほどの距離。


菊さんは澄んだ穏やかな表情、
菊之助さんはうっとりと恍惚気味。

え、齢11歳で、既に己の舞踊スタイル確立してしまっているのではあるまいな。
おそろしい子!


そりゃあね、まだ、ぎこちないところ、粗いところもありますよ(←何様)。
しかしあの表情観たら、持っていかれそうになってしまいます、
まさに清姫が憑依している様な⋯。


道成寺は女心、恋の詩、踊りですが、
十代が踊る花子。
コレはコレで深み、奥行きを感じます⋯。


そうこうしていたら、かみてから玉さま登場で、
こういう時、お席が前すぎると、
どちらを向いたら良いのか挙動不審状態になります。
頭きょろきょろしてしまい、後ろの席のかた、ごめんなさい。



菊之助丈の、裄が短め?

手首が結構見えてしまっていたのが少々気になったのですが、

敢えて短くしているのかもしれませんが、

もしかしたら、
採寸して、仮縫いして本縫いして、本番。

きっとその間に成長しちゃったのだろうな、このお年頃なら十分あり得る。


そんなところも、
歌舞伎、歌舞伎役者、舞踊、の「成長」「未来」が感じられて。
日々、どんどん背も伸びお衣装もどんどん小さくなって。

そうしてもっともっと研鑽を積み、様々なものに触れ、
大きくなられるのだな。

裄の丈ひとつで、
親戚のおばちゃんみたいな心境になってしまった。



クドキは菊さん。
以前は玉さま担当でした。

菊さんのクドキだ⋯しっとりと艶っぽく。

でもそののちに玉さまも登場して、お二人で可愛らしかったり陶酔美炸裂していたり。

もう、ただただ美しいです、息もぴったりで。
何も考えず、この美を享受していたい。

⋯と、
私、そういえば、この菊さん玉さまの二人道成寺ばかり観劇していて、

ノーマル道成寺って、一度、故勘三郎丈の勘九郎時代に観たきりかもしれない。


一人でこれだけの大曲を踊るのも凄まじいが、

観慣れてしまったこともあるが、
複数人での道成寺が好きだな、とおもった、

ユニゾンや踊り分け、役者さんそれぞれの個性の違いも楽しい。



鈴太鼓から鐘入りの、緊張感と疾走感。
あの流れはたまりません。

しかも今回は三人で鐘入り。
ぞくぞくし放しでした。

鐘の上での見得。

始終優雅だった玉さまが、
静謐だった菊さんが、

グッ!と蛇の目付きに変わるの。
舞台で観劇しているはずなのに、一気に画面がクローズアップする錯覚に陥る。

鐘を見上げ、幕が引かれるまで目が離せない(感動涙目)。

この先の菊之助さんの花子も、期待しかない(感動涙目)。