『三人吉三巴白浪』
お昼の部、
ココへこのキャスティングでコレを上演してくれる意図
→菊五郎劇団、所謂“箱推し”’向きサービス演目、
と解釈しております。
一昨年の博多座でのキャスティングも大変魅力的でしたが、
今回は彦さま、お坊ですよ!!!
お声もお坊にぴったりで、
想像以上の悪の色気に当てられ、このまま通しで観たい(悶絶)。
や、この庚申塚の場面は、
三人のキャラクターといい、出逢い方といい、幕切れといい。
痛快でぐいぐい惹き込まれて続きが絶対気になる見事な構成なので、一幕目のみは実に勿体ない。
彦さまお坊もとても楽しみだったので、あっという間でした⋯。
時蔵丈も、襲名されてからは初観劇ですが。
あぁ、大きな役者になられたなあとしみじみ(←何様)。
錦之助丈、すっかり親分、会長オーラだなあ。ほんの10年前はアニキ、若頭だったのに。
歌舞伎は世代交代、後進育成の新陳代謝が潤滑なので、
襲名システムしかり、こういうトコロも醍醐味だとおもう。
約30年歌舞伎に触れてきて、内、10年のブランクがあると、
気付くとお顔とお名前が変わっていたり(襲名により)、
先項にも書きましたが(大昔にも書いたことがありますが)、
お役のポジションや路線も変わっていたりして微混乱したりもしますが。
しかしそんなトコロも歌舞伎の愉しさ。
◇
おとせさんは莟玉丈。
過去観劇したおとせさん役は、何故夜鷹なんかやってるのだ!と思う様な、
ピュアでたおやかな雰囲気で演じられている方ばかりだった記憶ですが(おとせさんがそういうキャラクターなのでしょう)、
今回はその第一位でした。
ケーキ屋さんとかお花屋さんが似合うと思う。
◆
⋯まだ、お昼三幕目。
襲名披露公演だからといって、楽しさ盛り盛り過ぎて困る。
当初から危惧しておりましたが、
夜まで体力保つのか私。