こちらもまだまだ書ききれていない昨年の記になりますが。
THOR Ragnarök
神話オタクの立場(読みはついつい、トール、ミョルニル、ワルキューレ、等)からの感想としては、
決着の付け方に、成程ー!
鮮やかでした。
ラグナロク、といえば、全登場人物、世界も全てが消滅する最終戦争。
しかしマーベル作品のコレは、決して北欧神話のマンガ化ではないし、
少なくともソーを星に還らせる事はしないであろう、し。
スペシャルゲスト・ハルクの位置づけや、
先述した様に、結末をどう納めてゆくのか、
わくわくでした。
◆
アスガルド観を巧みに置き換え、
みなごろしではなく土地だけ焼却。
ついでに悪者も焼却。
ツェッペリンをテーマソングに大暴れの図が痛快でした。
しかしやりたい放題アレンジしている様で、
ヘラとフェンリルをセットで登場させたり
(本作ではオーディンの退場と同時にヘラがやって来る→原典でオーディンがフェンリルに倒される事のメタファー的表現と解釈。まあ、そもそもこのヘラ&フェンリルの登場でラグナロクが始まるのですが。)や、
隻眼となり王としての器が深まった
(つまりオーディンと同様に、アスガルドの王になるべく必要であるものを会得する為に片眼を代償とした、と解釈。)、
等々、
ちゃんと原典へのオマージュや配慮も、節々感じられるところも良いです 。
ソーの原作は存じませんが、
何だか、作品造りの方向性が聖闘士星矢
(無論、1986~1990年連載分を指します。何度も言うが、近年のΩだの無駄に画が綺麗なだけの映画作品等、アレらは同人誌レベルと解しております、世界観、概念、定義付け諸々がまるで異なるので。)
みたいで楽しいじゃないか。
マーベル作品は旦那様がお好きで、
私自身が観始めたのは本当にここ二年ほど、
マーベルど初心者ですが、
元々、このソーに関しては、
ユグドラシル=銀河系?の様な世界観で展開されてゆくのが、分かりやすいし面白いなーと思っていて。
よくある、
公開前に割と大ヒット予想!等いわれがちな宇宙人モノやサスペンス、CGに頼りすぎなだけの薄い作品よりかは、
原典が存在するとはいうものの、
上記の様な、ストーリーや細かいところの作り込みも凝っていて、でも単純明快なエンターテイメント性もあり、
見応えあるのではなかろうかと(←但しあくまで神話オタク脳による見解)。
それから、
なんといっても、
「史上最強の敵」と言わしめるに相応しいケイト・ブランシェットの威圧感。
超絶見事でした(震)。
◆
余談ですが。
序盤の茶番劇、違、劇中劇にて。
旦那様がこそっと耳打ち、
「ロキ役、マット・デイモンやで。」
えええ嘘やーん!?
こんなところのこんな端役で、
世界最高のアクションスター(←『グレイトウォール』(監督=チャン・イーモウ/2016年)コピーより)使う!?
後ほど調べたら、
本当にマット・デイモンの無駄遣いでした。
凄。
「声が、そうちゃうかなー思て。」
ファンって、凄。
(旦那様はマット・デイモンがお好き。)