個人的にはMan in the mirrorからThey don't care about usの流れが印象的だった。
They don't~は大好きだが、所謂ヒット曲ではないと思っていたので
(失礼。だって苦情が来て歌詞変えさせられたりしたので、あまり表を歩けない子になってしまっていると思ってたんだもんよ)。
アルバムリリース時からこの曲は好きだったけど、
MVがオンエアされると、特別な曲の一つになった。
小学生の頃、一時期ブラジルに住んでいた事があり、
その時滞在していたのが、このビデオで登場するサルバドールという街だった。

この街を超簡単に説明すると、
ポルトガル人が最初に上陸し、ブラジルで最初の首都になった古い都市。
それからその地形を活かしてか、
商業地と植民地時代の名残が著しく残る上の街とが、はっきり分かれている。
高地と低地とで、完全に人種の住み分けが為されていたらしい。
MVになっている急斜面の街並みは世界遺産にもなっているのでご存知の方も多いと思うのだが、
かつての奴隷市場が堂々と、生々しく残っていたりする。
『They don't~』という曲のビデオがそんな街で撮られたという事も、益々意義深いのではないかと思っている
(最初は違うビデオで、これは撮り直されたものらしいのだが)。
私が滞在していたのはここからはずっと離れた所だったが、
一度、遠足的なイベントで訪れた事があり(SP付き!)、
この坂道の頂上?の石段に座って、
マイケルと共演しているドラムラインのパフォーマンスを見せて貰ったのです。
ドラムメンバー、こんなに人数いなかったけど(笑)。
でもコンダクターらしき人の顔は覚えている。
カポエラも披露してくれたな。
あと5年、MJが来てくれるのが早ければ、
私もこのおばちゃんみたいになっていたであろう。

この曲に込められている強烈なメッセージと、
サルバドールが持つ歴史のリンクという意図は勿論のこと、
個人的に思い出深い場所で、私自身も交流のあった人達がMJと共演している事。
単純に嬉しくてだね。
ビデオで、
リズムを心底愛し、恍惚となっているMJの表情が、
また物凄く美しい。