『新・水滸伝』#002 | D-DST

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独り言。

2011年 6月 5日@中日劇場


私は『水滸伝』を読んだことが無かったので、
観劇前に軽く予習していると、

「百八の魔星の生まれ変わりの百八人が集う」という条。


百八の魔星云々は聞いたことはあったが、
コレは水滸伝が源流だった!と、急激に火が「憑く」ヲタクゴコロ。



「百八」といえば、


除夜の鐘でお馴染み煩悩の数、

ギリシア神話に於いては、パンドラの壷から放たれた災厄の数、

トロイア戦争中、出兵で王不在のイタカへ上がり込んで、ペネロペ妃に求婚しつつ国を荒らした輩どもの数も百八。


他にもまだまだ色々あるのかも知れない、悪いもの→百八。

この数の一致は偶然でしょうか。
(気付いたのは子供の頃ですが、気付いた「だけ」で調査には至っていない詰めの甘さ。)


因みに『南総里見八犬伝』も好きなのだけど、
馬琴先生が水滸伝愛読者だったそうで納得。




本作品の梁山泊軍団の設定というのが、

「悪党だらけ」。


とは言っても、正直者がバカを見たタイプ(ちょっと違うか/汗)の者たちばかりで、

本当は情に篤い、善い悪党ばかりです。


メインキャスト以外のキャラクター達にも魅せ場が沢山あり、

改めて澤瀉屋さん一門のチームワーク、人材、質の良さ、充実度に感服。
そして実に快哉です。




しかし古今東西、
「不良」「悪党」なるジョブに属する輩たちは何故
『ワル自慢』をしたがるのか。

「オレってこんなにワルかったんだせ!」
「オレだってこんなワルい事してるんだぜ!」
「おいおい、オレの悪事も聞いてくれよ!」


梁山泊のワルども、もとい豪傑たちも、
例に漏れず、武勇伝を、

尋ねられてもいないのに語ります。
もう、殆ど自己紹介です。


「我ら悪党相手に悪事をはたらくなんて許さねえ!」

威張るトコロか。

いえいえ、痛快です。



『水滸伝』、是非原作も読んでみようと思います。

そういえば『三国志』に興味を持ったのも、
きっかけはココの一門の公演でした。


こうやって、中華小説にも嵌ってゆくのだな...。