10日くらい前の話ですが、Alicia Keysがスーパーボール(アメフトのシーズン最後のチャンピオン決定戦)でピアノを弾きながら国歌を歌いました。いままでロック歌手などが国歌を独創的に歌うことが多く、場にふさわしくないなどという批判が上がってきていましたが、アリシアはオーソドックスに美しく歌い上げたので評判が良かったと理解しています。私は演奏中にYAMAHAのピアノのロゴが大写しになっていたことに騒いでいました。「見て!Yamahaのピアノ!!」

アメフトファンはピアノのブランドを気にしないような気がするので、Yamahaのピアノは大きなニュースにはなりませんでしたが、ネットの音楽関係者の中ではもちろん多少のコメントがありました。アメリカには世界に誇る、日本人も大好きなSteinway & Sonsがありますからね。アメリカの国民的イベントにYamahaでいいのか。

先日ピアノの先生にその話をしたところ、今時のクラシック以外のコンサートではYamahaのピアノが圧倒的に多く使われるんだそうです。Yamahaはハイテク技術をピアノに組み込むことに最も進んでいて、ほんとのピアノでは良い音が出せない環境でも音が出せたり、あらかじめ録音済みのものとすり替えたり、遠隔演奏できたりとかできるので都合が良いのだそうです。そして、もちろん音もかなりいい、と。Steinwayはそういうことができないんだそうです。Yahamaはすごいですね!!

上院のイノウエ議員が亡くなり、昨日は議会でセレモニーがあったようです。

“Inouye became Hawaii's first congressman following statehood in 1959, then won election to the Senate in 1962. He was the first Japanese American elected to both the House and Senate and was serving his ninth term in the Senate when he died." Colleagues pay respects to Sen. Daniel Inouye in Capitol, December 20, 2012, Los Angels Times.

イノウエ議員は、第二次世界大戦中には日系アメリカ人で構成された442連帯戦闘団で活躍され、その後50余年にわたり議員を務められました。日系アメリカ人の部隊はことさら危ないところに送られたとか。

私はイノウエ議員の隣に座ったことがあります。それはどうでもいいんですが、イノウエ議員は本当にすごいんです。

アメリカで5月は“アジア系アメリカ人の月“なのですが、数年前、小さい某アジア系団体の会長をしていた私は、某所の5月のアジア系アメリカ人月間の行事委員会の委員に自動的に任命されてしまいました。そこでメインの行事のメインのスピーカーの要請を誰にするかということを決める時に、何も知らなかった私は、イノウエ議員がアジア系アメリカ人の中で一番エライんだから、イノウエ議員に最初に当たろうと言い出しました。イノウエさんが来てくれなければ次の人に当たろうというけっこう軽い気持ちでした。イウノエ事務所はなかなか返事をしてくれなかったのですが、結局イノウエ議員は15分くらい顔を出してスピーチしてくれました。スピーチの前の数分間私は議員のお隣に座っていたわけです。

彼のスピーチは素晴らしかったしおもしろかったし、何と言ってもその場の誰もが「この人はすごい!」と思わせる雰囲気があったのです。オーラが出ているとでも言うのでしょうか。圧倒される感じです。みんな立ち上がって一所懸命拍手する中、彼は退場していきました。

その後、そこに来ていた私の上司(白人)が、私のところに来てgreat man … great man…とぶつぶつ言っていました。それから、行事委員会の議会関係担当の人が来て「イノウエ議員は今まで何度も頼んでも一度も来てくれたことがなかったのよ。彼が来てくれて本当に良かった。あなた、何かコネがあったの?」と言われました。無知というのは恐ろしいものです。。。

専門職ではない仕事において、日本人従業員は普通に仕事をしているだけで“すごくできる”と言われるとよく聞きます。他の人がひどいから。段取りができない、計画性がない、時間を守らないetc. アメリカの仕事のスタンダードが低いので、顧客の立場でも苦労します。最近、ある日本人が、アメリカで人と関わるとあのいい加減さとミスの多さと態度の悪さに疲れてしまって引き込もりぎみになったと言っていました。聞いた時にはぴんとこなかったのですが、最近のできごとで私も共感できるようになりました。 


50ドルの買い物をしたら10ドル割引のクーポンを持って、50ドル以上の買い物をしました。ところが、ストアクレジットカードで支払う以外はクーポンは使えないとレジの人は言うのです。そこで、クーポンを読んでみましたが、そんなことは書いてありません。クーポンのどこに書いてあるのですか?と聞くと要領を得ない返事が返ってきます。押し問答をした後、レジの人がマネージャーと2回相談して、最後にマネージャーが何か入力して割引になりました。ゴネ得しようとしたわけではないので「結局どういうことだったんですか?」と聞くと、「僕が間違っていました」と言うのですが、よくわかりませんでした。そこまでは私の知ったことではないのでそれ以上追求はしませんでした。レジの人が終始感じがよかったのが救いでした。


そして銀行。つい2ヶ月前にも定期預金が満期になったとき条件を変更して定期を作り直したのに元のとおりになっていたというトラブルで1時間以上その銀行のいろんなところに電話して直させたということがあったばかり。今回は、口座のうちの一つからお金が引き出せないというトラブル発生。「今、口座解凍の手続きしてますから」と言われて待つも、長くかかり、脚が疲れてきたので勝手にいすに座る。窓口の人はどうすればいいのかよくわからないようで、他の窓口の人が手伝ったりしましたが、それまで何もしないでおしゃべりしていた副支店長が助けに来たのは20分以上過ぎてから。結局時間がなかったし副支店長もわかっていなかったようなので、35分待った末にお金を手に入れないまま帰りました。下々の従業員を怒ってもしょうがないので、なんで副支店長が助けに来るのが遅いのかということと副支店長がどうして手続きを知らないのか、ということを怒りました。次の日銀行のカスタマーサービスに電話するも、休日で、“詐欺防止課”でないとわからないから平日にそこに電話してくれと言われました。次の日詐欺防止課に電話すると、IDを持って銀行にもう一度出向かないと解凍できないと言われました。それはそれとして支店の無能さについて不満を申し入れたいからと不満係りに回してもらうと、不満を申し入れた後、口座を解凍するにはもう一つ証明が要ると言われました。今度は支店に電話して、もう副支店長に会いたくないから店長とアポをとって手続きしてもらおうと思ったら、店長から今電話で本部と議論して口座を解凍させました、もういつでもお金は引き出せます、と言われました。疲れた。