ピーター・セラーズの愛し方~ライフ・イズ・コメディ!('04米英)
イギリスのラジオ局BBCの人気番組『グーン・ショー』で強烈な個性を放っていたピーター・セラーズ(ジェフリー・ラッシュ)
だが、彼は映画界で活躍する夢を持っていた
積極的にオーディションに参加し、ある映画で60代の元軍人役を探していることを聞きつけると、事前にキャラクターを自分のなかで固めてからキャスティング・エージェントのもとを訪れた
だが、当時まだ30代だったセラーズを起用するつもりはない、とエージェントはほとんど門前払い同様に拒否する
落ち込むピーターに、彼に役者としての夢を託して育て上げた母ペグ(ミリアム・マーゴリーズ)は「チャンスは自分の手でもぎ取るものよ」と諭し、挑戦を促す
ピーターは老人の装いと演技でエージェントのもとを訪れ、遂に念願の役をもぎとった
やがて、ピーターの映画俳優としての活動が実を結ぶようになった
数本のヒットを繰り出し、『I'm All Right, Jack』では英国アカデミー賞の主演男優賞に輝く
この高い評価がイタリア女優ソフィア・ローレン(ソニア・アキーノ)との共演に結びついた
しかしこの出来事こそ、ピーターのケチのつき始めだったのかも知れない
元来、ピーターは極めて芸達者である一方、非常に幼稚な言動が多く、そのために妻アン(エミリー・ワトソン)や子供達を悩ませることがよくあった
子供が気遣うつもりでしでかした間違いに異常なまでに怒り、それを糊塗するために突拍子もない行動に出る
その突拍子のなさが、ソフィアと出逢った時、恋心に発展するというかたちで露見してしまった
ソフィアを家に招いた時、「こんな田舎では不便だわ」と言われたのを真に受けてすぐさま都会に越し
食事に誘った彼女に「奥様とお子さんたちのところへ帰るべきよ」と言われると即座に離婚を申し立てる
呆れ果てたアンは、子供達を連れてセラーズのもとを去った
本格的な転機は1964年に訪れた
『ティファニーで朝食を』で名を上げたブレイク・エドワーズ(ジョン・リスゴー)の新作『ピンクの豹(ピンク・パンサー)』に出演予定だった俳優が降板、急遽ピーターに役が廻ってきた
ポルノのような題名にしばし渋るセラーズだったが、子供達の養育費などの問題もあって選り好みできる立場ではない
移動中の飛行機のなかでキャラクターを固めると、主役さえ食う勢いで熱演する
こうして、ピーター生涯の当たり役となる「クルーゾー警部」は誕生した
製作中に続編が決定し、あまりの巧みさにピーターをフランス人俳優と誤解するファンが生まれるほどの好評を博した『ピンクの豹(ピンク・パンサー)』だが、ピーターは自分の持ち味が活きていないと不平を漏らす
そこへ新たな仕事を依頼したのがスタンリー・キューブリック(スタンリー・トゥッチ)だった
彼がピーターに頼んだのは、タイトルロールでもあるストレンジラブ博士を含む一人三役
本編での演技はハリウッドでも賞賛を浴び、アカデミーの主演男優賞にノミネートされる
こうしてキャリアの頂点を迎えたピーターだったが、ある日思いも寄らない知らせが舞い込む
やはり役者であった父ビル(ピーター・ヴォーン)が心臓病の発作を起こして入院しているという
ハリウッドで活躍する彼に気遣うつもりで連絡しなかったという母
慌てて駆けつけたピーターとろくに会話する間もなく、父は息を引き取った…
最近PCの調子が悪いです…
どうも!福岡市南区 bar Day-Break(バー デイブレイク) の店主『おかも』です(^_^)
名優ピーター・セラーズにまつわる映画や、彼を取り巻く女性達を描いた作品です
ピンク・パンサーはちゃんと観た事ないけど、クルーゾー警部は僕でも知ってました(^_^)
確か昔『新春かくし芸大会』で井上順がクルーゾー警部役をしていた記憶が…
ソフィア・ローレンに惚れていたとか、キューブリックの作品に出ていた事など
初耳の話も興味深かったです
★★★★(5つが最高)
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