さらばムーヴの続きです。

【概要】

 もっと乗り続けたいと思いつつも、次の車についても考えなければない時期を迎え、「もし」買い換えるなら、の条件についてそれなりに検討も始まっていました。

 

 今から一年半前(2022年9月)に、走行距離23万6千キロで、13年目の車検を通したとき、大小のパーツの交換が必要となり、さらに再車検と、引き渡し後の帰途に生じた不具合による、追加の大整備まで発生し、諸経費を除いた正味の整備費用が、前回の3.5倍もかかってしまいました。しかも、整備の方から、次回の車検では、エグゾーストパイプの交換などを始め、さらに相当大きな修理が必要となる可能性が高い、と指摘を受けました。

 それでも、あわよくばもう一度くらいは車検を通したい、とは思っていましたが、さすがに買い換えるとしたら、ということも考えなければならない時期に差し掛かっていることは認めざるを得ませんでした。

 

 現在乗っているムーヴも購入した、ダイハツのメーカーディーラーが徒歩圏にあるという便利さもあり、第一候補はやはりダイハツの軽自動車です。ただ、そこまで軽に固執するわけでもなく、例えばロッキーのハイブリッド、e-Smartモデルが出たときにはある程度選択肢の一つであることを想定して試乗したりもしました。

 それでも、たまーーーーに発生するもう一人乗れれば、という局面を除き、とにかく軽自動車乗ってて、得したことはあっても損したことは皆無と言っていいので、大きな車は取り回しが不安な家内の強い希望や、高速利用の機会が多い(軽だと20%安い)こともあり、ほぼ必然的にダイハツの軽自動車というのが既定路線でした。

 

まずは必須のスライドドア

 日本人のスライドドア好きは世界的にも突出していると聞いたことがありますが、次に買うならスライドドアに、というのは、条件の中でも最優先事項でした。本来ならマニュアル車であることがその上に来るところですが、もはやこの時代、ないものねだりする気力もありません(T_T)。

 普段は私と家内しか乗らないので、買い物の荷物の載せ降ろしくらいしか必然性はないのですが、私の父母を乗せる機会が多く、また今後さらに増えることが予想されるので、高齢者の乗り降りの楽さ、ドア開閉時の安全性、ドライバーが降りていかなくても開け閉めできる利便性から、両側電動スライドドアが重要な要件だったのです。

 その意味では、少し食指の動いたロッキーのハイブリッドも、最初から対象外。そもそも、父母が乗り降りするのには床が高くて大変です。

 

 ムーヴはもちろんスライドドアではないのですが、2016年に登場したムーヴキャンバスは、ほぼムーヴのサイズにスライドドアを搭載し、大変な人気モデルとなっています。ほかにスライドドアといえば当然、タントということになりますが、この時点で、個人的なテイストとして、タントやN-BOX、スペーシアのようなスーパーハイトワゴンは、「無駄に広い」「背が高すぎて不安定」「重たい」「高い」などのネガティブイメージが強く、対象外でした。

 

 もう1つの選択肢は、普通車になってしまいますが、トール。トヨタのタンクとルーミーです。

 やっつけの開発だとかなんとかいろいろ否定的な情報もあり、そもそも「中途半端」のイメージも強かったのですが、実物をよく見てみると、あのサイズにも関わらずとりまわしがよく、また車内の広さと使い勝手の良さは秀逸で、正直、とても魅力的な車だということに気づきました。ただ、惜しむらくはその燃費の悪さ。これがせめてロッキーハイブリッドのようにe-Smart搭載なら、と思わずにいられませんでした。

 

新型車に高まる期待・・・が

 ちょうどその頃、フルモデルチェンジした新型ムーヴが、2023年の夏にも登場する、という情報があちこちで話題になり始めました。

 話題の最新プラットフォーム、DNGA採用の初のムーヴという点でも期待大でしたが、さらに今度のムーヴは、キャンバス同様、スライドドア装備のモデルになる見込みだということです。だとすれば、タント・ムーヴキャンバスに加え、強力な候補として期待できることになります。

 幸い、次の車検である2024年9月までにはまだ十分な時間があります。多くのユーザが望んでいたように、新型ムーヴには遠からず、e-Smartモデルがリリースされるのではないか。そうなれば、「ムーヴ+DNGA+スライドドア+e-Smart(高燃費性能)」という無敵かつ理想の車が遠からず現実のものとなるのです。

 いやがうえにも高まる期待、しかし、それが見事に打ち砕かれることになったのは、みなさんご存知のとおり。

 ダイハツの根幹を揺るがすことになる認証の「大規模不正」の発覚です。

 

普通車も選択肢、ダイハツか他社かに続く