言葉にならない想いを


伝える術を持たないウサギ



幸せだとうまく伝わらない


悲しいとうまく伝わらない


寂しいとうまく伝わらない



言葉にできない想いを


伝える術を持たないウサギ



傍にいられることが嬉しいと


傍にいられないことが悲しいと


一人の時間が寂しいと



伝える言葉を知らないウサギ


少しずつ 少しずつ


体を揺らして


ひげを揺らして


鼻を動かして


伝える術を探していくわ



言葉にしたい想いを


うまく伝えられないウサギ



どうにか伝えようと


体中で表すから


ほんの少し もう少し


私のことを 見ていてね

きっと きっと

遠くにいる君は泣いている

白い月の光に照らされて

桃色ほっぺを濡らしてる


泣き虫な君の 

小さな嗚咽

包めない手で 

月を掴んだ


きっと きっと

遠くにいる貴方は迷ってる

金の日差しに照らされて

黒髪を乱暴にかき乱して


弱虫な貴方の 

小さな苦鳴

掬えない手で 

太陽隠した


きっと きっと  


月と太陽は泣いている   


きっと きっと    

月と太陽は迷ってる


二人を見下ろし繋げない

互いの愛が繋げぬように  


月は泣き虫    


太陽は弱虫


そんな良く似た天地の僕等

遠い日の思い出に縋りつき

燃えることを拒んできたのけれど

その決断はあまりに遅く

私の心は溶けて形を変えた

あと僅かに残る焦げた芯

それだけが私の名前を連想させる


もう二度と燃え上がる日々

それは訪れることはないの

私だけ見つめてくれた眼差しは

どこか暗闇に溶けて消え失せた

もうどこにもいない

照らし続ける意味はとうに消えた


暗闇のなか原型無くした私の心

ふぅっとかかる吐息はだあれ

心の芯が熱を持ち始めてる


失う悲しみに熱を捨て去った心

優しく見つめる視線はだあれ

熱い涙が静かに零れ始める


この心に 熱を与える あなたは だあれ


私は知ってる その眼差しを あなたは だあれ