X(旧Twitter)に投稿した、書籍『桃太郎』の自己感想の転載です。

 

5)
芥川版『桃太郎』が世に出たのは1924年。時代的に日本が満州事変へと突入していく頃のことで、1909年(明治42年)に満州へ旅行した夏目漱石のエッセイ『満韓どころどころ』でも満州が植民地であるかのように思える(作物等の日本への供給基地的な)描写がある。そこもつい併せ読みしてしまう。

 

6)
で、我々がこんにち知る唱歌『桃太郎』と桃太郎のキービジュアルは明治という時代がその成立に与した帝国主義&植民地主義の反映なのだと改めて痛感させられることに。
(;ーωー)

 

7)
桃太郎といえばお供の犬・猿・キジも不可欠だが、明治以降の帝国主義フォーマットの『桃太郎』世界観だと「大日本帝国とその手下」という図式になる。それをふまえるとひたすら傲岸不遜を絵に描いたように見えてきてしまうのである...😔

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<3>に続きます。(予定)