くどいくらい繰り返しますが、来月予定の参院選で現与党政権が快勝してしまったら改憲への速度が増してしまうだろうという悪寒。
具体的に「改憲されるとどこが私たち国民にとってまずいの?」という点を今回も。
現行日本国憲法の特徴である第9条。
現行憲法では、
「第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」
なのですが、これが自民党改憲案だと
「第九条 2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない」
に書き換えられており、第九条の二及び三という項目が追加されています。
「自衛隊」の名称は「国防軍」とされ、それに伴う追加項目が自民党改憲案には記載されています。
「自衛隊が憲法に記載されてないなんてひどいじゃないか」とのたまっていた元首相を思い出しますが、そうやって引き合いに出すことこそ貶めているように前々から私は感じてました。
個人的に気になるのが新設項目の
「第九条の三 国は、主権を独立を守るため、国民と協力して、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない。」
という一文。
日本の領土の詳細については、現行憲法でも明文化されておらず、判断基準はポツダム宣言などを参照したほうがいい状態ではなかったかしら?と。
( ー̀ωー́ ).。oஇ
近隣諸国との国境線が実ははっきりしてないはずで、その状態で「領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保」という文言は、過日の尖閣国有化問題などと併せて考えると、「こっちが勝手に日本の領土と認めたところは防衛戦やっていいんだよ」と日本側がまた余計なことを言い出しそうで嫌な予感しかしません。
国家の領土の領有権と土地の所有権を混同して他国との摩擦を発生させた尖閣国有化問題。
当時インドにいた私は、なじみの病院のお医者さんから「日本は中国と戦争する気なのかい(^o^)」というストレートなジョークを笑顔でかまされ、「そうなんですよーもう困ったもんで」という反応をするしかなかった経験があります。
最近、与党がやたらと主張している「敵基地攻撃能力(批判を受けて反撃能力と言い換えてました)」に関して漏れ聞こえてきた「強力な先制攻撃をこちらがすれば...」的な話が、日中戦争開戦時の「こちらが先に一発かませば相手はびびって降伏してくるはずだ」をどうしても連想させてしまいます。(んでもって、それで15年も戦争を継続するはめになってしまった日本...)
発射サイトは日本国内に置かせてくれるだろうけれども、発射スイッチは決して日本に持たせてもらえないであろう「核シェアリング」導入議論など、不穏なことばかりがくる日もくる日も聞こえてきます。
先の「大戦への全力突入」といろいろかぶってくることが多いと思えて不安でしかありません。
それを「自公維新の議席数を減らさない」という形で改憲を許してしまうと、不安が不安で済まなくなってしまいます。
迫り来る参院選で、自公維新(正直なところ参政と国民民主も)を除いた候補に投票して、不安が現実とならないように回避する努力をするしかありません。




