【公開】
2019年(アメリカ映画)
【原題】
Wildlife
【監督】
ポール・ダノ
【キャスト】
ジェイク・ギレンホール、キャリー・マリガン、エド・オクセンボールド、ビル・キャンプ
【あらすじ】
1960年代、カナダとの国境にほど近いモンタナ州の田舎町。14歳のジョーは、ゴルフ場で働く父ジェリーと,家庭を守る母ジャネットの1人息子だ。新天地での生活がようやく軌道に乗り、睦まじい夫婦の姿を息子が安堵の面持ちで眺めていたのもつかの間、ジェリーが職場から解雇されてしまう。さらに、ジェリーは命の危険も顧みず、山火事を食い止める出稼ぎ仕事に旅立ってゆく。残されたジャネットとジョーは働くことを余儀なくされ、母はスイミングプール、息子は写真館での職を見つけるが、生活が安定するはずもない。やがてジョーは、優しかった母が不安と孤独にさいなまれ、生きるためにもがく姿を目の当たりにすることになる。公式サイト
70点
静かな家庭崩壊とその再生を描いたポールダノのデビュー作。
60年が舞台だけどダノが自分のことを投影しているのは間違いない。
なにせエド・オクセンボールド君は鼻の感じとか似てるから(笑)。ヴィジットの彼があんなに大人になっていたとは。声変わり早いな。
話がゆったり進んで少し眠くなるが登場人物が少ないので混乱することもなく最後まで見られた。雄大な自然が美しく、そんな山々のふもとで繰り広げられるどこにでもありそうな家族の軋轢。男としての意地を張って世の役に立つけど家族は不幸にしてしまう道を選んでしまう父親と、彼を待ち続けられえない母親が切なかった。親である前に男と女なんだなぁ。
こんな話を夫婦で作るってことはダノとカザンも何かあるんだろうか(笑)。ていうか主演もその2人で良かったんじゃないか。
初監督とは思えない堂々たる演出だし撮影もキレイ。
おっさんの家での徐々に女モードになっていく場面が凄かった。
あと山火事を見に行くシーン。あれはCG何だろうか。あのまがまがしさ神々しさ。
父親がとりつかれてしまったのもわかると同時にこんなもの相手にしたら破滅だってのが良くわかる。
あと多分燃え出したら止められず病むのを待つしかない山火事は崩壊を止められない子の家族を表してもいるんだろう。
俳優陣も素晴らしい。特にキャリー・マリガンは母親、妻、一人の女としての顔の使い分けが凄かった。そしてエロい。マリガンに教えてもらえる水泳教室とか最高かよ。少女のようで、でも寄るとくたびれた様子もあり、色っぽくもあり。ビル・キャンプと部屋でキスしてるところとか羨ましいわ~。体つきも絶妙。あんな童顔なのに声は低めなのもいいよね。でもぜったいに50代には見えないけど(笑)。
ただ自分の母親があんなに女の顔みせてたらそりゃショックだわ。
下衆ではないけどでもやることはやろうとしてしまうビル・キャンプも知的さもありながら弱さも見せてリアル。
そしてジェイクは相変わらず目が怖い(笑)。温厚に見えて唐突にキレる演技はもはや職人芸。
火をつけるまでの激昂もあいつならなんとなくわかる(笑)。
でもあんなことしても夫婦は決定的にバラバラにはならない。60年代初めというそれからアメリカの伝統的家族観が崩れ始めていく時代を予見するように新しい一緒にはいないけど絆はある家族の話としてラストは美しかった。
そんな一瞬を切り取る写真を撮る前のラストシーンとポスタービジュアルも秀逸。
ただヴィジットであんなにはじけていたエド君が今回ひたすら受けの演技だったのは残念。
息子のガールフレンドになりそうだったあの子はどうなったんだろうか。
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