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映画ライターもどきの本音ブログ

映画ライターをしている20代後半の男です。好き勝手感想を書くために始めました。

 

【公開】
2019年7月5日(アメリカ、フランス、ルーマニア、スペイン合作映画)

【原題】
The Sisters Brothers

【監督】
ジャック・オーディアール

【キャスト】
ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス、ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッド、レベッカ・ルート、キャロル・ケイン

 

【あらすじ】

「俺たちはシスターズ兄弟だ」──その言葉に誰もが震えあがる、最強の殺し屋兄弟がいる。1851年、オレゴン。兄の名前はイーライ(ジョン・C・ライリー)、弟はチャーリー(ホアキン・フェニックス)、雇い主はあたり一帯を取り仕切る提督だ。度胸があり提督からの信頼も得ているチャーリーが、リーダーとして仕事を仕切り、兄はそんな弟のワガママをぼやきながらも、身の回りの世話を引き受けていた。

彼らに与えられた新たな仕事は、連絡係のモリス(ジェイク・ギレンホール)が捜し出すウォーム(リズ・アーメッド)という男を始末すること。とりとめのないバカ話をしながら、サンフランシスコへ南下する。兄弟が馬で山を越えていた頃、モリスは南へ数キロ先のマートル・クリークで、ウォームを見つける。時はゴールド・ラッシュ、金脈を求めて群れをなす採掘者の中に、ウォームの姿もあったのだ。

 
2日後、次の町ウルフ・クリークで、モリスはいきなりウォームから「前に会った?」と声を掛けられ、慌てて「人違いだ」と答える。だが、屈託なくモリスの笑顔を褒める人懐こいウォームに、作戦を変えて昼食をおごると誘う。うまい具合に話は進み、ウォームと一緒にジャクソンビルへ砂金を採りに行くことになったモリスは、シスターズ兄弟に「急がれたし」と手紙を残す。

旅の途中でウォームはモリスに、にわかに信じがたい話を打ち明ける。自分は化学者で、金を見分ける“予言者の薬”を作る化学式を発見したというのだ。だが、ジャクソンビルに到着し、モリスの動きに不信を抱いたウォームが、彼のカバンを探ったことから、モリスの正体と目的がバレてしまう。モリスはウォームを拘束するが、雇い主の目的は化学式を奪うことで彼が化学式を教えるまで兄弟に拷問されるだろうと知って動揺する。

 
翌朝、モリスはウォームと逃げ出すことを選び、連れ立って出発する二人。道中、ウォームはモリスに、手に入れた金で「野蛮な世界を終わらせ、理想郷を作る計画」について滔々と語る。初めは半信半疑で聞いていたモリスだが、次第に彼の話に引き込まれ、その思想に心酔していく。やがてモリスは、亡き父の遺産を資金に、ウォームの夢に加わることにする。

モリスを信じてメイフィールドまで来た兄弟は、その町に自分の名前をつけた権力者が、ウォームの化学式を奪うべく部下を放ったと聞き、初めてモリスの裏切りを知る。普通の暮らしに憧れていたイーライは、これを機会に引退しようと持ち掛ける。だが、裏社会でトップに立つ野望を抱くチャーリーには論外だった。

 
サンフランシスコに到着した兄弟は二人の居所を突き止めるが、追っ手を予測していた彼らに捕えられる。やがてメイフィールドの部下も現れ、二人はやむなく兄弟の力を借りて、彼らを撃退するのだった。

ウォームからの提案で、黄金を採るために、手を組むことになる4人。初めは互いに疑心暗鬼だった2組だが、兄弟もまたモリスと同じようにウォームのカリスマ性に魅せられ、奇妙な友情と絆が生まれていく。

だが、いよいよ“薬”を川に流したその時、黄金と一緒にそれぞれの思わぬ欲望が、ギラギラと浮かび上がる──。

公式サイトより

 

 

70点

 

豪華キャストによる昔の映画の匂いがプンプンする硬派な西部劇。

初ジャック・オディアールだったけどかなり格調高い内容と画面だった。
多くの人が言及しているがジョン・ヒューストンの「黄金」の70年ぶりのリメイクのよう。ただしこちらの方が後味はいい。なによりも兄弟の絆の話として感動的だった。

個人的に一番ビンビンきたのはOP。暗闇の中で銃声と閃光だけが光る銃撃戦。そして燃える馬、家、それをバックに歩く渋い顔の兄弟とじわ~っと浮かぶタイトル「Sister Brothers」。

いや~かっこいい、しびれる。ここだけで掴み充分。というか正直言うとその後の部分もクオリティ高いんだけど、この映画に関してテンションMaxになったのは冒頭で後は話がゆったり進みすぎて眠くなってしまったのも事実でした(笑)。

しかしジョン・C・ライリーの歯磨き粉ギャグやホアキンの吐き芸など意外と笑わせてくれるので飽きずに見れた部分もある。

テクノロジーの進歩の一部を見せ、それを兄弟が享受することで自分たちのようなアウトローがもうお払い箱になってしまう時代が来ていることを悟らせる意味もあったのかもしれない。

それにしてもずっと名前だけ出てくる提督さんはいったいどんな野郎なんだろうか。

そして二人が追うのはその後の世界を作っていく科学者。
理想郷を語る彼のもろさも皮肉だった。

人を裏切る奴は結局信用できないと分かるジェイクの役も良かったな。

ジェイクとアーメッドのナイトクローラーコンビはやはり相性がいい。


4人が揃うのは中盤以降だが、ほっこり交流する可愛さも見せつつ油断ならない男たちの駆け引きも見せて面白い。そして欲望が爆発する川のシーンは圧巻だった。にしてももう少し安全な方法がありそうな気もするが(笑)。
ゴールデンリバーってタイトルは確かにあのシーンのインパクトデカいから気持ちもわかるがやはり違う。あの川で大事なものを失いつつ、また別の大事なものに気づく意味合いではかなり大きいけど。

話としては搾取されてた連中に復讐するでもなく、大金を手にするでもなく、派手に滅亡するでもなく、西部劇、アウトロー劇としては地味目な着地だけどあのほんのり幸せな感じが漂うラストカットは良かった。

普通の暮らしをしたいという兄と野望だらけの弟の人生の落としどころとしても少し寂しいながらもいい着地だったんじゃないか。

眠くなって見落としたところもあったかもだけど、好きな映画です。

とにかく撮影の陰影の使い方が秀逸で超かっこいいので劇場で見て欲しい。

 

 

過去作見てみようかな