みなさん、こんにちわ。山下達郎です。
毎週日曜日、午後2時からの55分間はわたくし、山下達郎がお送りするジャックスカード・サンデーソングブックのお時間であります。東京FMをキーステーションといたしまして、JFN全国38局ネットでお届けしております。
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まずもって、今回の東日本大震災で被災されたみなさま方にこころよりお見舞い申し上げます。
地震や津波によりまして、ご家族や友人、ご家庭、財産をうばわれた方々のご悲嘆は察するにあまりがありまして、申すべき言葉をもてません。行方不明の方々のご無事と一刻も早い救援ならびに被災地、避難所でご不自由な環境においてのみなさま方に対する速やかな援助の手を重ねてこころよりお祈り申し上げております。
こんなことしか申し上げられなくて、誠に申し訳ありません。
わたくしの母の生まれが仙台でありますので、東北には親類が数多く居住しております。昨日(3月18日もしくは19日)、最後まで連絡がとれなかった松島の親類が、人、家とも無事なことが確認できました。おかげさまでわたくしの親類縁者、友人は全員無事が確認されております。この番組のリスナーのみなさまから、いろいろと安否のお便り、たくさんいただきました。この場をかりて厚く厚く御礼を申し上げます。東京にも重苦しい空気が立ち込めておりますけれども、被災地の方々があれほどたいへんなおもいをされているときに、五体満足なわれわれがへこんでいてはどうしようもありませんので、つとめて冷静に、とはこころがけております。
とはいえ、わたくしのような立場の人間はですね、今すぐにできることといって、募金か節電ぐらい、というもどかしさがあります。ただわたくしは、このJFNネットワークのこの番組、サンデーソングブックを18年間続けてまいりました。わたくしにとっては、この番組が自分のことばや考えの発信基地とかんがえております。それに基づいて、今日の番組もお届けしたいとおもいます。
わたくしがこの番組を担当して18年半、先週(11年3月13日)は番組がはじめて休止となりました。外的な要因により番組を放送されなかったことは、これまで一度もありませんでした。おかげさまで、ようやく今週はオンエアすることができる運びとなりましたけれど、放送1000回が1回遠のいてしまいました。ラジオは今回のような災害状況のなかでは、とくに被災地においては、以前と変わらず有効なメディアのひとつであることが確認されました。わたくしも家にあるサバイバルグッズの中から、手回し充電式ラジオを出してきまして、不測の停電に備えております。
というわけで今日は、震災後初のオンエアとなります。被災地にも、このサンデーソングブックのリスナーのみなさまが大勢いらっしゃいます。避難所でいま、お聞きいただいている方もひょっとしておいでかもしれません。
こういう状況下、ラジオ、テレビといったメディアの音楽番組では、なるべく最大公約数的な、たとえば『We are the World』とか『上を向いて歩こう』とかいったような選曲、あるいは、歌詞がよりダイレクトに伝わる邦楽中心の選曲を発信しておられますけれど。わたくしは、わたくしなりにサンデーソングブックという番組を毎週楽しみにしてくださるリスナーのみなさんがどういうプログラムだったら、この、ほんのひととき、すこしでも息抜きをしていただけるかといろいろ考えた結果、本日の番組構成をしてみました。わたくしもミュージシャンでありますので、こうした空気のなかでも聴いていただける作品というのを何曲か持っているつもりです。
本日のサンデーソングブックは、この重い切迫した空気を、たとえほんのすこし和らげることができたら、という祈りをこめて選曲をしました。本日はスポンサーのジャックスカードのご理解とご好意により、CMなし、前編音楽でお送りいたします。この番組の18年半のパートナー、ジャックスカードとともに、ちっぽけで取るに足らないものではありますけれども、本日の番組は、わたくしのささやかな祈りとして、被災地のみなさまと、全国のリスナーのみなさまにささげたいとおもいます。
なお、今日は、小さなラジオでも、なるべくよい音でお聴きをいただけるように、音源にいつもと違うデジタル処理を施しておりますけれど、現在の東京の電源は定格電圧100ボルトが、ちゃんと機能していなくて、そういう時間が多いので、おもいどおりの効果がえられないかもしれません。
だけど、この気持ちだけ汲んでやってください。
それでは……、
リーン 今回は3月20日14時よりTOKYO-FMより全国ネットでオンエアされた『山下達郎のサンデー・ソングブック』で、達郎さんがかたった言葉を全文掲載いたします。私は山下達郎ファンクラブの会員ですが、この番組にかかる洋楽のオールディーズソングはまったくの無学な人間です。それでも聴いているのは「達郎がかける曲ならいい曲なんだろうな」と勝手に納得しつつ、彼の落語家のような軽妙なしゃべりと、笑いと捻りのきいたジャックスのCMを楽しみにいている1ファンです。
3月11日におこった大災害を受けて放送されたこの番組で、達郎さんが話したことをぜひ知っていただきたく、数回にわたって文字起こしします。この番組ではなされた心情と、メディアや生き方におけるスタンスに傾倒しつつ、そこはリーンが書く文章ですのでわたしのおもいも散りばめながら綴っていきます。
それでは、おつきあいのほどを。

