街歩きのガイドと、熊野古道の山歩きガイド。似ているようでかなり違います。

 

一番の違いは、スタートとゴールが同じ場所でないこと。つまり「行って帰ってくる」が前提じゃなく、「行きっぱなし」です。

 

ですのでガイドの動き方は大きく2パターンになります。

 

・ご案内が終わったらゴール地点からバスで戻ってくるパターン(お客様は現地泊)。

・あらかじめゴール地点に車を置いておいて、バスで集合場所へ戻ってからご案内を始めるパターン。

 

どちらにしても、バスは避けて通れません。

 

しかもこのバス、山道を走るローカル路線ゆえ、本数がとにかく少ない。

 

「え、次…2時間後?」みたいな世界。


バス代は片道1000円以上掛かります。またこの限られたダイヤの中でやりくりしないといけないので、乗り遅れたらなかなかのダメージ。さらに4月から時刻表が変わっている。うっかりミスは許されません。

 

そしてもうひとつやっかいなのが、ゴール到着時間の読みが難しいこと。歩くペースはお客様によって大きく変わります。

 

そんな事情もあって「事前にゴールに車を置いて、バスでスタート地点に向かう」パターンが圧倒的に多くなります。

 

そんなバス待ち事情の中、先ほどの時刻表のバス停には待合室があります。見た目は正直、かなり年季が入っているのですが、これが地味にありがたい。

 

山の中、屋外でベンチに座って長時間待つのと、屋根と壁がある空間で待てるのとでは、快適さにかなり違いがでます。しかも隣にはトイレもある。十分すぎる装備です笑

 

以前その待合室の中にあったのは、朽ちかけた木のベンチでした。それが最近、ソファが置かれているではありませんか。


その風合いから、おそらく中古のソファ。


ボクはまだ腰が本調子ではなくて、念のため痛み止めを飲みながらご案内しています。このソファにちょっと腰を下ろすとじんわり楽に。助けられました。

 

そしてもうひとつ、ほっこりしたのが待合室にあったこちらの張り紙。


「ごだいます」になってる和歌山弁が味わい深い笑

 

きっと地元の方にとっても、このソファはありがたかったんだろうな。

 

気持ちがそのまま言葉ににじみ出ている感じがして、なんだかいいなあと。

 

山のガイドは、自然だけじゃなくて、こういう小さな人の温かさを感じられるところがいいところ。

 

やさしい響きを胸に、またご案内へ向かえそうです。


腰の不調: