西国三十三所第30番札所、琵琶湖に浮かぶ竹生島にある宝厳寺(ほうごんじ)を訪れました。

 

島には宝厳寺と都久夫須麻神社(と小さなお土産屋さんが数軒ある)のみ。民家は一軒もないそうで、神と仏のみ住む神聖な信仰の島です。

 

前回訪れた施福寺は、急峻な登り坂の上に立つ難所でしたが、こちらは西国三十三所で唯一船でしか渡れない難所です。

 

湖東側は彦根、長浜、湖西側は今津からフェリーが出ています。今回は彦根からフェリーに乗りました。

 

彦根と言えば井伊直政公推しです。

 

フェリーの色も「井伊の赤備え」。かつ井伊家の家紋入りです。

 

島が見えてきました。

 
約40分の船旅。島へ到着です。
 

 

お土産屋さん。簡単な食事もできます。

 

山の斜面を見上げると「唐門」が見えました。

 

唐門:国宝に指定されています。

 

 

唐門は京都の東山にあった豊国廟の唐門を竹生島に移築したもの。豊臣時代の大阪城にあった極楽橋の唐破風造部分が豊国廟に移築され(1600年)、それがのち(1602年)に竹生島へ移されたことが近年になって明らかになりました。

 

豊臣時代の大坂城の建築遺構としては唯一現存しているものだそうです。

 

西国三十三所のご本尊、千手観世音菩薩はこの奥の観音堂に祀ってあります(秘仏)。

 

その先にある舟廊下という通路を渡ると都久夫須麻(つくぶすま)神社本殿とつながっています。

 

舟廊下:重要文化財。

 

 

都久夫須麻神社本殿:こちらも国宝。

 

明治時代の神仏分離令までは、神仏習合が進んでお寺と神社は一体で、ここにお寺のご本尊、弁財天像が安置されていたそう。

 

明治以降は都久夫須麻神社として分離され、ご本尊はやむなく別場所での仮安置状態が長く続きました。1942年(昭和17年)にようやく弁財天堂が完成し、現在はそこに祀られています(こちらも秘仏)。

 

弁財天堂:

 

なんと、ボクらがフェリーに乗ったあと荒天になり、強風のため以降のフェリーは全便欠航になりました。結果最終便にギリギリ乗ったことになったわけで、ラッキーだったぁ。

 

竹生島にはずっと以前から関心があったんです。ずっと以前というのは新入社員の頃から笑。

 

新入社員研修の一環で滋賀県の施設で宿泊研修がありました。それぞれの部屋には滋賀県の地名にちなんだ名前が付けられていて、その一つに「竹生島」という名前の部屋がありました。

 

和歌山だったら「白浜」とか「熊野」とか「那智」とか「高野山」とか付けるノリでしょうか。

 

こう書いて「ちくぶしま」と読むんだぁ、というところから記憶に残っていたんだと思います。

 

いつか行ってみなければとは思いながら数十年、ようやく今回が初めての参拝になりました笑。

 

宝厳寺公式サイト:

 

公式動画:島とドローン撮影は相性がいいなぁ。

 

施福寺を訪れた際の投稿: