片づけの翌日の事、曜君がうちに来た。
「どうぞ」
私は他人行儀に言ってみると、
「あ、お邪魔します。」
と照れくさそうに言った。
部屋に入ると曜君は真っ先にお仏壇に手を合わせて
くれた。
「ボロいアパートでごめんね」
私が言うと、
「全然、きれいにしてるじゃん。」
と珍しそうにあたりを見回した後、
「ひょっとして俺が来るからって急いで片づけた?」
と図星な質問をされひやっとしたが、
「多少は片づけたけど普段とあんまり変わらないよ」
と笑って見せた。
「そっか。ほら、たまにテレビでやってるじゃん?片づけ
られない女たちみたいの。あれはひどいよね~
部屋が荒れれば間違いなく心も荒れてくるから。
でも、みらいちゃんは一人で大変だけどきちんと整頓してて
本当えらいなぁ。」
その曜君の言葉がグサグサ心に突き刺さった。
その通り、片づけられない女まではいかないものの、つい昨日まで荒れた
部屋にいた、あなたの目の前にいる私はパチンコで心も荒れてます。
前に美樹達とみんなでご飯を食べていた時に、好きなタイプの話になった。
曜君は家庭的な人が好きだと言っていた。
じゃあ嫌いな人は?と聞くと、嘘をつく人、と即答だった。
すると美樹は、
「つまりはみらいじゃん!家庭的だし正直で嘘つけないし。やだなぁもうのろけ?」
とひやかされ、曜君は笑っていた。私もその時は笑顔でいたが、
心がつぶれそうに痛かった。私はこれからもパチンコ依存症を隠す為に沢山の嘘を
つくだろうし、家庭的とは到底言えない。
だけど、曜君に嫌われない為には私はこれからも偽りの自分で
いなければならないと思った。