飲み会は十冶君が酔いつぶれた所で解散となった。
途中美樹と十冶君の粋な計らい(面白がってるだけかも)
で、曜君とアドレス交換をする事が出来た。
曜君はもう遅いから送ってくよと言ってくれたが、それとなく
やんわりとお断りをし帰路に着いた私。
なんとなく、あのシミっぽいアパートを見られるのは嫌だったから。
つくづく思う、私は本当の自分をどこまでもオブラートに包んでいたい
タイプだ。他人の目を気にしすぎる所もよくないとわかってはいる。
だけど今までずっとそうやって生きてきたわけで、そう簡単に人は
変われない。と言い訳をしている。
仕事の休み明けに美樹と会社で会うと、さっそく曜君の事を聞かれた。
「ねぇ、どうだった?曜君。かっこいいし、性格もいい感じじゃない?」
美樹はとっても嬉しそうに言った。
「そうだね。」
私がそう答えると、美樹は更に嬉しそうな顔をして、
「でしょ~!絶対みらいに合うと思うんだぁ~!それで、向こうから
なんか連絡きた?」
「いや何も・・」
「本当に~?ちょっと十冶に聞いてみるわ!」
と携帯を持ち出す美樹。
「ややめてよ~!」
私は慌てて止めた。
「気が向けば連絡してくるだろうし、そんなせかされて連絡きても・・
でしょ?ね?」
と、なんとか美樹の暴走を止めておく。
正直な所、曜君の事は気になってはいた。でも、もちろん自分から
連絡する勇気もない。このまま時が過ぎ去るのを待つだけかと思っていた。