マスコミの沈黙 | 脱原発の日のブログ

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12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

マスコミの沈黙

山口地裁の仮処分決定(2/21)についてマスコミは沈黙のようです。
今回のマスコミ報道には21日に中電が田ノ浦でみんなにスピーカで発表した山口地裁の仮処分決定、つまり海岸への立ち入り禁止、海面の通行禁止に違反したら一人500万円支払え、ということがスッポリと抜け落ちています。こんな大事なことをどうしてマスコミは伝えないのでしょうか。
これは社会的強者が弱者を脅迫することであり、抗議行動を不可能にさせるSLAP訴訟を裁判所が認めたということです。
http://slapp.jp/news/data/2010.6.22%20lecture.pdf
人間の生きる権利を真っ向から否定するものであり民主主義の世の中にあってはならないものと考えます。

今回の山口地裁の決定は戦前の治安維持法下における昭和15年の埋立をめぐる大審院判決をくつがえすような社会的弱者の人権無視ではないですか。
戦後民主主義下にあってこのような決定を許してはならないのではないでしょうか。
マスコミはこんな地裁決定についてどう考えているのでしょうか。黙っていては分かりません。

21日現場でもっともショックを受けたこの決定の通知。おそらく私だけではなかったと思います。

けれども22日も祝島の皆さんはじめかけつけた皆さんが勇気と知恵をもって実践されました。
893さんでもやらないようなこの山口地裁の仮処分決定は憲法に定めた国民の基本的人権に反していると思います。
22日に抗議行動を展開された方々が、こんな仮処分の恫喝に屈せずに闘うことを教えてくれたと感謝します。

中電と山口地裁はグル?それにしてもマスコミは何をやっているのでしょうか。

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◎KRY(山口放送)
上関原発埋め立て作業続く(山口県)
■ 動画
1年3ヶ月ぶりに再開した上関原発建設に向けた海の埋め立て工事、反対派の人たちの抗議の中、22日も作業は続いている。工事の再開がなぜ、このタイミングだったのか、スクープアップやまぐちでは21日山口地裁で出された2つの司法判断に注目した。1つは中国電力が計画に反対する祝島住民らに対して陸上の工事区域で の妨害行為の禁止を求めた仮処分。そして、もう1つは祝島住民が中国電力に対して、建設予定地に柵を設置する行為の禁止を求めた仮処分。山口地方裁判所は21日付けで、中国電力の仮処分を認める決定を下し、一方で祝島側の仮処分は却下した。中国電力は22日、新たに海上を航行する作業台船の進路を妨害する行為の禁止 を求める仮処分の申請を山口地裁に行ったことを明らかにした。中国電力の作業は22日9時から始まり、その作業の冒頭で新たな仮処分を申請したことを明らかにした。この仮処分は祝島島民の会や祝島住民に対して、上関原発建設予定地周辺の海域で埋め立て工事の作業船に対して、進路を塞いだり、近づくなどの行為の禁止を 求めていて、海岸にいる人たちにチラシを配って理解を求めた。21日、1年3か月ぶりに海の埋め立て工事を再開した中国電力は22日も建設予定地沖に台船を動かした。きのうと同じ様に建設予定地の南側=放水口側では、岩石を海に落とす基盤整備作業が続いた。また、祝島から正面の田ノ浦沖にも台船を向わせ、工事区域内 に進入しようとした陸上では21日の仮処分の決定を受けて、海岸に置かれているテントなどの撤去作業に取り掛かった。また、建設予定地の海岸と町道を結ぶ道に柵を設置しようとしたが、原発反対派の人たちと激しく衝突する場面も見られた。しかし、陸上での妨害禁止の仮処分決定が出たことで今後は、建設予定地の海岸にい るだけで作業妨害とみなされる可能性もある。中国電力では23日も同様の作業を進めることにしていて、仮処分決定について「妨害行為については毅然として対応し、安全に工事を進めていきたい」としている。 [ 2/22 20:22 山口放送]

http://kry.co.jp/news/news870480.html


◎TYS(テレビ山口放送)

上関原発・海域埋め立て続く対立

海の埋め立て工事が再開された上関原発計画です。山口地裁はきのう、中国電力が求めていた予定地への反対派住民の進入を禁止する仮処分申請を認める決定をしました。そんな中、予定地ではきょうも対立が続きました。=矢田史子記者「予定地の田ノ浦海岸では反対派の抗議行動が続いています。しかし裁判所から仮処分の決定 が出たことを受けて中国電力の社員がテントなどを撤去するよう強く求めています」=仮処分では田ノ浦海岸への進入や滞在などを禁止するとしています。しかし、反対派はきょうも座り込みを続けました。一方で、反対派が中国電力に対し海岸での自由な通行を求めた申し立ては却下されました。反対派は海岸の使用は自由だとし 抗議を続けるとしています。一方、海の埋め立て工事はきょうも続きました。中国電力は工事区域以外の海上で妨害行為の禁止を求める新たな仮処分を、きのう山口地裁に申し立てました。2011年2月22日 19:19

http://www.tys.co.jp/NewsDetails.aspx?CAT=News-Local

◎NHK山口

上関原発 埋め立て作業続く

21日、1年3か月ぶりに海の埋め立てに向けた作業が再開された上関町の原子力発電所の建設予定地の海域では、22日も中国電力が岩石を投入する作業を進めました。
中国電力は、上関町に計画している原子力発電所の建設に向けて祝島の住民などの抗議活動でおととし11月から中断していた海の埋め立てに向けた作業を、21日、1年3か月ぶりに再開しました。22日も午前9時から建設予定地の海域に岩石を積んだ台船が入り、次々に海に投入していました。
ただ、海底の地盤改良用の資材を積んだ別の台船は反対派の船に取り囲まれて予定地の海域に近づくことができませんでした。
こうした状況を受けて、中国電力は工事区域以外の海域でも台船の進行を妨害する行為を禁止するよう求める仮処分を22日、山口地方裁判所に申し立てたということです。
一方、予定地の海岸では、中国電力が作業員400人体制で▽安全用の柵を作る作業や、▽海岸に設置された反対派のテントやシーカヤックの撤去を進めようとしましたが、住民らと一時、もみ合いになり、警察が制止する場面もありました。
結局、陸上部分での工事はほとんど進まず、中国電力では23日も作業を続けたいとしています。
「上関原発を建てさせない 祝島島民の会」の山戸貞夫代表は「中国電力の強引な姿勢が目立ち、焦っている印象を受けた。自分たちのできる範囲で抗議活動を続けたい」と話しています。02月22日 12時46分
http://www.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4064201011.html


2011.2.23 No.15 鍬野保雄