補正予算等々について | 真の国益を実現するブログ

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あらゆる面から安倍内閣の政策を厳しく評価し、独自の見解を述べていきます。

 消費税増税以降、景気低迷が続く中、中国ショックも相まって、補正予算を求める声がちらほら出てきました。
 http://www.sankei.com/politics/news/150827/plt1508270013-n1.html
 識者によっては、10兆円規模が必要との意見もあります。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/09/02/fujii-158/
 
 景気対策として、毎年度補正予算を組まなければならない状況が続いているのですが、本来は、当初で積極財政予算を組んで、交通インフラ整備を中心とした公共事業予算の増額や低所得者対策としての年金等社会保険料の軽減策(雇用主の負担も軽減することによって、厚生年金の加入者も増加)、あるいは(※)給付つき税額控除を設けるべきと考えます。

 なぜならば、土木建設業者にせよ、勤労者にせよ、将来の自分の売り上げなり収入にある程度の見通しが立たないことには、投資なり消費に積極的になれないからです。特に低所得者層の購買力を高めないといけません。
 そのような見地からは、10年程度にわたる公共事業予算の増額計画を打ち出すこと、また将来の安定した年金や医療保険給付への確信が持てるような社会保障制度の見直しや給付つき税額控除創設等の税制改正が必要なのでしょう。

※給付つき税額控除とは(コトバンクより)
 「税額控除と手当給付を組み合わせた制度。算出された税額が控除額より多い場合は税額控除、少ない場合は給付を受ける。例えば、10万円の給付付き税額控除を行う場合、税額が15万円の人は5万円を納付し(10万円の税額控除)、税額が5万円の人には5万円が支給される(5万円の手当給付)。通常の税額控除や所得控除と違い、課税所得がない低所得者も恩恵を受けられる。

 ただ、言ってもせん無いですし、景気の底割れを食い止めるため(もう割れていますかね?)、今は即効性のある補正予算を早急に組む必要があると考えます。

 そこで即効性について考えてみたいと思います。
 なんやかんや言って、公共事業は予算を国会に通過させるだけで出来ます。無論、「無駄な公共事業ガー」からの批判は相当なものがあると思いますが、首都直下地震や南海トラフ地震のための防災・減災対策や老朽化したインフラの整備・補修という事業を中心に組めば、国民の理解も得られやすいでしょう。また、給付金も特段の法律改正や新たな法案作成の必要がありません。普通に考えれば、法案作成が必要なように思いますが、例えば2009年麻生政権時の定額給付金においては、財源に関する法案は用意されましたが、支給に関する法は特に制定されていません。
http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000109170
 一方、減税に関しては、内閣府や自民党の税制調査会で税制改正について審議され、国会での論議にも多くの時間を要しますので、補正予算にはなじみません。また、税負担が小さい低所得者層に対しては恩恵が小さいので、給付つき税額控除を創設すべきと考えます。
 
 しかし、残念ながら、安倍総理の総裁選時の次の発言からは、補正予算は難しいような気もします
 「間違いなく、雇用も収入も向上している。あとは、しっかりと経済の好循環を回しながら、全国津々浦々に景気の実感を届け、完全にデフレから脱却し、未来に向けて経済を成長させる。地方創生、少子高齢化、外交など、それぞれ道半ばだ。継続は力であり、皆さんの支援を力にかえて、結果を出すことで、その責任を果たしたい」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150908/k10010220121000.html
 景気は上向いているという認識ですね。内閣府のGDP統計を見ても、直近の4~6月はマイナス成長なのに。それに2015年に入ってからは、民間在庫投資がGDP数値を支えているような状況です。(実質季節調整系列の寄与度で見ると、1~3月期の成長率1.1の内、0.5が民間在庫投資の寄与、4~6月の成長率▲0.3の内、0.3が民間在庫投資の寄与)
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2015/qe152_2/gdemenuja.html
 アベノミクスとは在庫を増やすことだったのでしょうか。

 西田昌司参議院議員は、補正予算について、稲田政調会長に要望したようですが、稲田議員は安倍総理の言うことを聞いて実行するだけのただの右寄りのおばちゃんです。
http://ameblo.jp/j-shoujinishida/page-1.html#main
 さらには、官邸で安倍総理に会い、50分もレクチャーされたようです。
http://ameblo.jp/j-shoujinishida/entry-12071489475.html

 さて、どうなることやら。
 下図の我が国の高速道路網の貧弱さを脳裏に焼き付けて、予算付けして欲しいものです(藤井聡著『超インフラ論』P42~43より)。
 


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