物覚えが悪いので、何度も失敗をしてしまう。
仕事にしてもそうだし、ガラスにしてもそう。
失敗をして「うわーっ」となることで、脳がいつも以上の瞬発力を発揮するのだと思う。
その時に刻まれた記憶は油性マジックのように太く濃く書かれていて、たいていのことでは忘れないのだ。
普段はたぶん、「H」のシャーペンかなにかでへなへなと書かれているので、
すぐに忘れてしまうか、読み込み不能だったりする。
そもそも書き込もうという意思に欠けるのかもしれない。
覚えようとしていないのかもしれない。
だから失敗する。うう。
逆に言えば、失敗さえすれば覚えられるということでもある。
失敗さえ恐れなければ、きっといくらでも。
もちろん失敗した時に感じる周囲の視線や、終日つきまとう自己嫌悪などを受け入れた上での話だけれど。
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買い物などでも失敗は多い。
いや、多かった。
最近は買い物らしい買い物をしていないので、失敗することすらない。
それはそれで良くもあり悪くもあるのだけれど、お金がないことには仕方がない。
買い物での失敗は、物を見る目を養うために必要な授業料だと思う。
たくさん失敗することで、より自分の好みに近づける。
買い損じが減り、不自由な思いをすることはなくなるが、気づくと似たような雰囲気のものばかりが集まっている。
そのことに対して面白みに欠けると思ってしまうとややこしいので、放っておくことを最近覚えたのだった。