小さな、大きな、あらゆる波悉く越え、その先に歴史がある。
その歴史の波を越えて参った猛者がある。
『サン・ファン・バウティスタ号』。
此度の『サン・ファン・バウティスタ出帆記念祭』に参陣せし皆々、ありがとう存ずる。
そしてご披露致した演武「東雲」、そして「月明かり」。
政宗様の夢を世界へと届けた支倉常長。
そんな侍の、旅の始まりと終わりの演武であったが、いかがであっただろうか?
来年の三月で船の展示は終いとなるが、そこで支倉の歩んだ歴史が終わるわけではない。
これから先も、時代の波に漂いながら未来へ紡がれるのじゃ。
恵み深き伊達の黒船『サン・ファン・バウティスタ号』。
数多の夢を乗せたその船は、今宵も月の浦から世界へと船首を向ける。