※2021年10月31日訪問※
桑折西山城・西館の最大の遺構と言っても良いのが【枡形状虎口跡】です
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西館枡形状虎口
~二重枡形になっている中館・西館への出入口~
西館の虎口(城の出入口)は、『枡形』という踊り場状の部分を2つ持つ『枡形状虎口』になっています。
城から見て外側の枡形は『外枡形』、内側の枡形は『内枡形』と呼ばれ、通路は、この枡形を経由しながら城内に至るまで3回も直角に折れ曲がっています。
しかも、枡形の入口は急斜面になっていることから、城外からから攻めてくる者にとって、枡形をひとつずつ攻略しなければならず、非常に攻めにくく、城内で守る側にとって、たいへん守りやすい構造になっています。
また、内枡形には、斜面に石を張り付けて石積のようにしていたようです。
これは、城が最終的に廃された際、崩されて、現在は通路の部分や外枡形と内枡形との間の斜面に崩落しています。
このような枡形や石を利用した虎口は、戦国時代の終わりごろ、16世紀後半に普及したと考えられています。
西館と中館は、古い時代の城を大改修されていることがわかっています。
この枡形状虎口もその改修の際に化粧道を登って来たところの出入口として造営されたものと考えられます。
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西館内部からみた【内枡形】の部分です