EnduranceとStamina
『持久力』と訳されるこれらの単語です。
この中に『持続力』を鍛える練習に関するヒントがありそうなので、今回は『走り込む』ことについて書いていきたいと思います。
『スタミナをつけよう!!』と考えたときに、多くの人は『たくさん走ろう!!』と考えると思います。
たくさん走る=距離を踏む
この方法についていくつか効果を分けて考える必要があるので、練習の意味を確実に理解して行いましょう。
① JOGで距離を踏む
これは1500m・5000m・10000m・ハーフ・フルマラソンすべての種目においてタイムに直結する練習ではありません。
考え方としては、この練習は『筋力トレーニング』のようなものです。
やればやるだけ、JOGはできるようになります。ゆっくりたくさん走れるようになります。持久的な筋肉(遅筋繊維)が刺激され、長距離ランナーに適した体つきや筋繊維になっていくと考えられます。そして筋肉中のミトコンドリアが増え、好機呼吸のエネルギー代謝を効率良く行えるようになります。
『筋力トレーニング』そう考えるとやらなくても、一応走れるのではないか…
このようにも考えられます。つまり効果を考えてこの練習を行わなければ、ただ体を動かしているだけのエクササイズになってしまいます。
単純な練習ですが、この練習の走り方は、筋力トレーニングに種類があるように様々だと思います。距離と時間だけに考えが行くのではなく本当の『効果』を見極め意識して行いましょう。
私自身は、脳をフレッシュにする練習でもあります。
② 距離走
20km走・30km走・40km走こういった距離をレースペースより遅いペースで心拍数が130~150程度のところで推移する練習は、①の練習とほぼ効果は同じと考えられます。リズムがよくなりフォームを意識できるようなるかもしれません。
チーム練習で集団練習で並ばせて走らせる中で多く取り入れられ広く浸透した練習です。
私の考えるところでは、
・ ①とほぼ同効果
・ 疲労度が増える
・ リズムが崩れる(集団の中で調子は関係なく筋力で走る)
このような観点から、あまりおすすめできる練習ではありません。
『距離踏むぞ!』→『並べ!』→『ペースは5分~4分!』→20km通過→『我慢しろ!』→ゴール→『力付いたぞ!』→筋肉痛
ほぼ毎日、このような練習を繰り返した時期もありましたが、速く走るために筋トレだけ毎日していても、記録の向上はすぐに止まるように、この練習は短い間隔で多く取り入れても効果はほとんどありません。体の疲労度で練習をやっている気になってしまうような練習ですが、タイムにはつながりにくいのでほどほどがよいでしょう。
③ ペース走
ペース走とは本来レースペースで行うものだと思います。例えば5000m14分00秒で走る選手の場合、2分48秒で行うことになります。
しかし現実的にポイント練習で週に2~3回、自己記録で走れるでしょうか?
むずかしいですね。
そこで、ハーフマラソン以下ではLT値から考えられるペース走のペース設定が必要です。そしてLT値から考えられる効果を得られる距離を設定することで血中乳酸がピルビン酸回路で分解され、5000m・10000m疾走時のエネルギー代謝に変わります。
レースで言う『スタミナ』とはまさにこの部分です。
30kmやマラソンでは、レースペースで行うことが効果的です。マラソンはペースが遅い分、レースのシュミレーションは行いやすいということになりますが、5000mとは逆に距離に対しての難しい部分(体への負荷)が大きくなるので、これもまた週に何度も行えるものではありません。
陸上の中・長距離選手が『スタミナをつける』と考えたときに必要なのは、③のペース走です。
①のJOGは毎日のように反復するものですから、それによってスタミナが増える。ラスト1kmが強くなるということは考えにくいです。
球技の選手が『スタミナをつける』と考えたときに必要なのは、①のJOGです。
多く走ることによって、遅筋繊維を刺激し試合での筋力に負荷がかかり続けた状態での粘りを発揮することにつながります。
マラソン選手が『スタミナをつける』と考えたときに完全に脚にきたときには①の練習能力がラストの粘りを生むかもしれません。しかし脚にきている状態をまず作る必要があると思うので③が必要になります。
ウルトラマラソンのような種目は①ですね。
粘りを発揮するにも、発揮するための練習があります。必要なものを考えて取り入れましょう。
自身の発揮したいと思う種目でも、そのためのスタミナをつける練習の選択を間違えれば、スタミナは付きません。
走りにおける『後半の強さ』とは奥が深く、鍛え方は人それぞれ。
『スタミナをつけよう!!』そう考えてこうかを考えず、練習を真似するだけの練習では狙った能力は開発されません。
自分自身の方法論を確立できることが大切です。