こんにちは。

 

前回は着床前スクリーニングの最初のステップ、胚盤胞から細胞を採取する、

ということについてお話ししました。

胚盤胞から細胞を採取する 〜着床前スクリーニング(PGS)〜

 

今日は次の2番目のステップ、採取した細胞から染色体の数を調べる、

ということをお伝えしたいと思います。

 

ここが着床前スクリーニングにおいて特に重要な部分で、

その仕組みは改良されて、最近はより正確なものになってきています。

 

 

ずっと以前は、染色体の数を調べるはやり方はありませんでした。

 

そのため、各染色体に蛍光標識をつけて、蛍光顕微鏡下で光る染色体数を

調べるという方法がとられていました。

 

ですが、この方法はどうしても限界があり、24種類の染色体のうち

半分ほどの12種類程度しか調べることができないものでした。

 

 

■アレイCGH法

次に出てきたのはアレイCGH法と呼ばれるもので、

これにより、97%以上の精度で染色体異常を調べられるようになりました。

 

仕組みとしては、正常なDNAサンプルと比較することで、異常を検出します。

DNAをWGAという方法で増幅させ、赤色の蛍光色素で標識をつけます。

正常なDNAサンプルには緑色の蛍光標識をつけておきます。

 

この2つのサンプルを交雑させて、蛍光スキャナで読み取ります。

正常な場合には、2つのDNAサンプルの色素は同じ量のため、

赤と緑の中間の黄色を発光します。

 

ですが、異常があるとDNA量に違いがあるので、発光する色が赤や緑に偏ってきます。

この比較をして、グラフにすることで染色体の異常がわかってきます。

これがアレイCGH法という方法です。

 

 

しかし、今はさらに精度の高いNGS法というものが登場しています。

私たち大新生殖中心でもこのNGS法を採用し、高い精度での検査を行っています。

次回は、このNGS法を説明していきたいと思います。

 

 

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