【勘吉の実家】
勘吉と高校1年生で出会ったとき、勘吉には兄と弟がいた。
つまり勘吉は男3人兄弟の真ん中になる。
兄とは歳が近いのだが、弟とはこの時で1、2歳だった。
勘吉とは15ほど歳が離れていた。
どうやら弟とはあ種違いの関係らしい。
勘吉の母は前の旦那と、勘吉と兄を連れて離婚し、今の旦那と再婚をした。
そしてその今の旦那との間にできたのが勘吉の弟ということだ。
勘吉の家は、共働きで、障害者を雇用・支援をしている食品工場を営んでいた。
その工場が1階で、2階が事務所、3階が自宅として住んでいたが、そこに勘吉は住んでいなかった。
勘吉の母と旦那とその子どもの弟の3人で暮らしていた。
勘吉はというと、その工場から少し離れたアパートに兄と住んでいた。
なぜ親と離れて住んでいるかは、当時の誠たちにとってはどうでもよかった。
ただそこのアパートで仲間で集まるのが楽しかった。
しかしよく考えてみると勘吉の変な性格や、遅刻常習犯や自由奔放な生き方は、親子関係(家庭)という縛りがないことの影響なのかもしれない。
勘吉もまた親から離れて寂しかったのかもしれない。
人は愛されているという自信があると、心が安定する。
心の不安定の原因の一つは愛情不足かもしれない。
そして最初であり、1番小さな「集団」であり、「組織」である。
家庭が安定している、してないでその子どもの性格や人生のあり方も大きく変わっていくのかもしれない。
誠は、自分の家庭と違う勘吉の家庭を、時には不思議に思っていた。